詳細なレビューは、ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期-マリオ・プーゾ原作(4K UHD/iTunes Movies)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。「ゴッドファーザー」シリーズを三部作通して見たのは、これまでの人生で初の出来事であったが、第1作、第2作はまさに傑作というにふさわしい作品であった。情報では第3作である「ゴッドファーザー PART III」は出来が悪いと聞いてはいた。でも、そのオリジナルの「ゴッドファーザー PART III」は見ないで、フランシス・フォード・コッポラが再編集を施した「ゴッドファーザー<最終章>:マイケル・コルレオーネの最期-マリオ・プーゾ原作」の方を見てしまった。でその再編集版だが、思ったほど出来が悪い映画とは思えなかった。もちろん第1作目、第2作目に比べると出来は落ちるのだが、それでも水準以上の出来栄えでなかなか面白い作品になっていると感じた。この映画の特徴の一つは、前2作で冷酷非情な性格であったマイケル・コルレオーネが、この作品では年老いて気弱になり、また糖尿病をも抱えていて、心身ともに弱みを見せているところにあると言える。その気弱なマイケルが最後に下した決断が、甥であるヴィンセントへのドン・コルレオーネへの昇進である。マイケルも自身のファミリーを非合法のマフィアから合法的企業へ転換させようと企むところは、面白い展開だと思った。一部ファンから非難轟々だったコッポラの実の娘、ソフィア・コッポラの女優としての起用は、あまり気にはならなかった。演技ができているとは決して言えないところではあるが。映像は4K/DOLBY VISIONで収録されていて、シリーズの中で一番高画質ではないかと思う。高精細感があるし、フィルムグレインも目立たない。黒つぶれもほとんど見当たらず、暗部階調も素晴らしいものがある。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chで収録されているが、結構サラウンド感の強い音響効果になっている。イマーシヴ音響になっていて、周囲を音響が取り囲む様子がありありと描かれている。
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