「ホワット・イフ…?」シーズン1第4話「もしも…ドクター・ストレンジが手の代わりに恋人を失ったら?」(Disney+)

 あらすじ

ドクター・ストレンジは、恋人のクリスティーンを車に乗せて移動していた。山沿いの道路でドクター・ストレンジは事故を起こし、恋人であるクリスティーンを失ってしまう。その心の痛みに耐えかねて、魔術を求めて彷徨い、エンシェント・ワンの元、魔術を修行して魔術師になった。魔術師になったドクター・ストレンジはタイム・ストーンの力で歴史を改変しようとするのだが、何回行ってもクリスティーンが死亡する展開に変わりはなかった。それは、絶対点に相当する出来事だからである。それでもストレンジは魔術を求め、強大な力をつけていく。そして、クリスティーンの死を受け入れた別の次元のストレンジをも取り込んで、クリスティーンを生き返らせようとする。それは、世界の破局を意味していた。

感想

物語冒頭は、映画「ドクター・ストレンジ」によく似た展開になっているのだが、映画「ドクター・ストレンジ」が自動車事故で神の手と言われた両手の自由を失い、その治療法を求めて魔術に入ったのに比べると、この「ホワット・イフ…?」の展開は、恋人のクリスティーンを事故で失い、結局魔術の道に入り、世界を救うためどころか、恋人の命を救うためにパワーを増大させていくストレンジの浅はかさを描いていると言える。クリスティーンの死は変えられないので、それを変えようとすると世界が崩壊する、という警告も聞かずにクリスティーンを救おうとするストレンジの頑固ぶりには恐怖感すら感じる。実際、クリスティーンが死んだことを受け入れた別の次元のストレンジすら取り込んでしまうわけだし。そして、その結果は破滅しかないという暗いオチで終わっている。ちょっと考えさせられるエピソードである。

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