2022年に見た映画ベスト3&5

初めに

2022年もコロナ禍が続き、映画を見る回数は多くて、計70本は見た計算になる。ただ、2021年に比べれば、映画を見る機会は減っている。夏に体調を崩して、夏季休暇の時に映画をあまり見なかったのも一因として挙げられると思う。また、2022年後半は、外出自粛が緩和され、少し外出するようになったのも、2021年よりは映画を見た本数が少なかった要因ではある。

今年は特に配信で映画を見る機会が増え、ディスクでの鑑賞は大幅に減っている。円安為替により、輸入盤4K UHD Blu-rayを購入する機会が大幅に減ったのも、原因として挙げられる。4K UHD Blu-rayを買っても棚に飾っておくだけで、見ないで溜まっていくのが、心の重しになっているのも見なかった要因ではある。

その中で、ディスクと、配信、劇場でのベストを挙げてみたい。また、劇場ではないが、特別枠を設けて、そちらのベストも挙げたい。これは、後で詳しく書くが、カフェ&バーでのBD-R上映会という特殊な事例もあったからである。順位は順不同である。

ディスク

  • エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(4K UHD Blu-ray)
  • ラスト・ワルツ(4K UHD Blu-ray/CRITERION)
  • 黒いジャガー(4K UHD Blu-ray/CRITERION)

今年見たディスクの中でダントツだったのは、2023年3月に日本公開が決まっている「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」だと思う。独立系映画会社A24の中で最も売れた映画であり、評価も高い作品である。僕が4K UHD Blu-rayで見たときには、まだ日本公開の目処すら立っていなかったが、圧倒的面白さに強い印象を残している。日本劇場公開時には、再度見に行ってもいいかなと思っているぐらいである。あとは、今年はCRITERION COLLECTIONの4K UHD Blu-rayを買う機会が多かったので、必然的にベストにCRITERION COLLCTIONの映画が入ってくる。

配信

  • ロード・オブ・ザ・リング・トリロジー:劇場版(4K UHD/iTunes Movies)
  • ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス(4K UHD/IMAX Enhanced/Disney+)
  • スター・トレック:ディレクターズ・エディション(4K UHD/iTunes Movies)
  • 羊たちの沈黙(4K UHD/iTunes Movies)
  • 戦場のメリークリスマス(HD/Amazon Prime Video)

今年は配信で映画を多く見ているが、名作と呼ばれる作品を多く見ているものの、世間の評価と少しズレた感覚でベストを挙げている。「ロード・オブ・ザ・リング・トリロジー」はたまたまiTunesで購入したときには劇場版しかセールしていなかったので、劇場版を鑑賞したのだが、以前輸入盤DVDで視聴した時と比べると、日本語字幕による物語の説明がわかりやすく、物語に没入できる条件が整っていた。3-3時間半という長い映画だが、楽しめた作品である。

また、今年の春にアメリカのParamount+で配信されていて、ファンとしては期待していた「スター・トレック:ディレクターズ・エディション」の4K UHD版は、9月にiTunes Moviesで販売開始され、予想以上の映像クオリティとDOLBY ATMOSによるイマーシヴ・サラウンドが効果的で、作品のイメージを一変させていた。元々はDVD時代にSD画質で製作された「スター・トレック:ディレクターズ・エディション」だが、SD画質で作ってしまったために、4K UHDにするためにはCGによるSFXを全て作り直しという手間暇がかかっている。それを考えると、素晴らしい出来になっているのも頷ける。

そして、年末に鑑賞して深い印象を残しているのが「戦場のメリークリスマス」である。2023年1月から最後の劇場公開が行われるが、iTunes Moviesでは年末にバーゲンセールを行なっていた。しかし、10年ほど前にBlu-rayのCRITERION COLLECTIONで高画質・高音質バージョンを見ているので、購入する気になれず、サブスクリプションで配信されていないか探したところ、Amazon Prime Videoで配信されていたので、そちらを10年ぶりに鑑賞した次第。ビデオマスターが違うので、Amazon Prime Videoの画質は悪いが、作品の出来は素晴らしいと思う。

劇場

  • トップガン マーヴェリック(IMAXレーザー2D)
  • ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(IMAXレーザー3D)
  • アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(IMAXレーザー3D/HFR)

今年も劇場はIMAXでの鑑賞に限っていたが、作品内容的には「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」が強い印象を残している。主役のブラックパンサー/ティ・チャラを演じるはずだったチャドウィック・ボーズマンがガンでこの世を去り、主役不在のままどう物語を展開していくのか、かなり気になっていたのであるが、その疑問を綺麗に物語として昇華していて、チャドウィック・ボーズマンへの哀悼の意を捧げた作品として、インパクトがあったと思う。

「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」は、IMAX 3Dに加え、ハイ・フレーム・レート(HFR)を一部シーンに組み込むことで、驚異の映像体験をもたらしていて、臨場感という観点ではまさに映画館でしか体験できない状況にあったと思う。4K UHD Blu-rayでも配信でも3D/HFRによる家庭での表現は今のところ無理なので、まさに映画館で観るための映画であったと言える。

特別枠

  • 一生売れない心の準備は出来てるか(福岡 TAO Cafe&Bar)

実は、この映画が僕に与えた影響は大きい。沖縄で活動を続けるフォークロックバンド「やちむん」の活動開始30周年を記念したライブドキュメンタリー映画が、この「一生売れない心の準備はできてるか」なのだが、「やちむん」のリーダー、奈須重樹の前向きな生き方に結構衝撃を受けたものである。沖縄でも売れていないバンドではあるが、それでもめげずに音楽活動を続ける奈須重樹の生き様がこの映画から伝わってきて、一時は年間ベストワンにしようかと思ったぐらいである。映画とは言ったものの、映画館で上映されることが少ない作品なので、見るチャンスが少ない作品である。音楽映画なので、結構楽しめると思う。2023年2月に横浜と名古屋で上映されるとのことなので、近くの方は見に行ってみるといいと思う。

ということで、2022年のベスト3&5を挙げてみたが、今年は新作をリストアップする機会が少なかったなと思う。どうしても旧作を見直す機会の方が多くて、新作に手が回っていなかったと思う。ハリウッド映画が新作を制作する本数を減らしていることも原因としてあるのだが、配信中心になると、どうしても旧作中心になってしまう。2023年も同じ傾向が続きそうだが、新作、旧作にこだわらず、その時見たいと思った映画を見ていきたいと思う。

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