フルートベール駅で(Fire TV Stick/SD/U-NEXT)

レビューの詳細は、フルートベール駅で(SD/U-NEXT)|Fire TV Stickで観た映画のレビューを参照のこと。

この「フルートベール駅で」を見る気になったのは2-3週間前にFire TV Stick 4KでU-NEXTのカタログを見ていたところ、気になるタイトルとしてこの映画が目に止まったからである。監督がライアン・クーグラーであり、主演がマイケル・B・ジョーダンという「クリード」、「ブラックパンサー」、「罪人たち」のヒット作コンビであることが気になったのである。

当然ながらこの映画の輸入盤Blu-rayは所有していなかったし、見てもいないので、いつ見るか考えていたのであるが、今日、見る気になった。上映時間が85分と短いのも見る気になった理由である。

実話の映画化という部分ではあるが、無抵抗の黒人青年が白人警察官に射殺されるという衝撃のクライマックスを、黒人青年のありふれた人生を淡々と描きながらクライマックスに向けて話を進めることで、黒人男性の存在感を強くする要素を持った映画に仕上がっている。

そして、映画の構成として衝撃なのは、映画の冒頭にクライマックスの白人警官が黒人青年を射殺する実際のシーンを、先にドラマ化する前に持ってきてしまうところにある。現実に電車の乗客が携帯電話のカメラで撮影した事実を先に見せてしまうことで、ラストの救いのない終わり方が予めわかってしまい、その衝撃度は強いものになっている。

ラストも殺された黒人青年を悼むイベントが現実に開催された中での映像をそのまま使い、実物としての黒人青年の娘の姿が映し出されるという痛ましい描写があることもこの映画の特徴ではないかと思う。

日本ではDVDしかリリースされなかったので、U-NEXTでの配信は画質はSDだし、音声も2chステレオに制限されている。最も、撮影フィルムが16mmであるということもあって元素材自体の画質はそんなに良くないのと、2chステレオも3-1サラウンドが圧縮されていたようなので、AVアンプでDOLBY SURROUNDモードで視聴すると、アナログのサラウンドが展開されているので、全般的にはそんなに不満が募るわけではない。

作品内容としては素晴らしいので、「クリード」、「ブラックパンサー」、2025年6月20日から公開される「罪人たち」を気に行った映画ファンならば、この作品は見た方がいいと思う。

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