あらすじ
スターフリート・アカデミー唯一のクリンゴン人、ジェイデンは人と討論するのが苦手だった。しかし、アカデミーでは討論会が開催されることとなった。練習の討論ではケイレブが圧倒的に優位に立ち、他の候補生を次々に打ちのめしていった。そして、ジェイデンの番が来て、ジェイデンは何も喋れず敗退した。
そんなジェイデンの家族が移住をしようとして事故に遭ってしまう。ジェイデンは家族と自分の関係を振り返っていた。クリンゴン一族であるジェイデンの家族は伝統的なクリンゴン人にしようとジェイデンに教育を施していたが、ジェイデンはそれに染まることを嫌った。ジェイデンの本質を知っていたのはただ一人、兄のタルだけだった。
しかし、兄のタルは連邦と取引をしようとして負傷し、死んでしまう。残されたジェイデンを一人前のクリンゴンにしようと父は圧力をかけるのだが、ジェイデンは拒否し、家族はジェイデンを残して移住の道を探して旅立ってしまった。
大火が起きた後、クリンゴンは衰退の一途を辿っていた。連邦も助けられなかった。そんな中起きた事故に対して、連邦はかつてクリンゴンが所有していたクロノスに似た惑星、ファーン・アルファを見つけ出し、クリンゴンに提供する用意をしていた。その交渉役としてナーラが選ばれる。かつてのクリンゴンの知り合いであるオバルと交渉をさせようと連邦の提督は考えた。しかし、その交渉はうまくいかなかった。
ジェイデンは討論会に向けて訓練をするのだが、本番の相手はケイレブだった。そして、ケイレブとの討論は暴走し、ドクターによって止められる。ジェイデンは教官によってクリンゴンとは何かを考え直す機会を与えられ、自分の同胞の苦境と討論会でのディベートを克服する方法を見つけ出す。
感想
第4話である本エピソードは、アカデミー唯一のクリンゴン人であるジェイデンを主役に持ってきた話である。「スター・トレック」におけるクリンゴン人の話は面白い話が多いのであるが、今回のエピソードも予想外に面白い展開だった。
討論が苦手なジェイデンが自分を見つめ直し、クリンゴン人としてどう生きるべきかを見つけ出すという人生観をテーマにした話であり、また、討論会を通じてジェイデンが家族とどう接してきたか、家族がジェイデンをどう扱ってきたのかを視聴者に悟られることで、かつての「スター・トレック」で描かれたクリンゴン人が未来の世界ではどうなっているのかを改めて理解させられるようになっている。
種族として絶滅の危機に陥っているクリンゴン人を連邦としては救助したいのだが、クリンゴン人のプライドがそれを許さない中で、クリンゴン人のプライドを保ったまま救助するという逆転の発想で展開される話は、爽快感すら感じられる。
主役がジェイデンのため、ケイレブは傍に回っているのだが、ケイレブは討論会の勝者でもあり、かなりの知識を持っていることが今回の話でも明確になる。流石にいなくなった母を探して色々悪いことにも手を染めて来ただけのことはある。
傍に回ったケイレブとジェイデンの関係を明確にしたこのエピソードは、クライマックスの意外な展開を含め、「スター・トレック」らしい内容になっていると思う。

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