レビューの詳細は、アンカット・ダイヤモンド(DOLBY VISION/Netflix)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。アメリカでは2019年の年末に劇場公開され、2020年に入ってから全世界でNetflixで配信された、NetflixとA24 Filmsが共同製作したドラマがこの「アンカット・ダイヤモンド」である。主演のハワードをコメディアンのアダム・サンドラーが務め、主役のインパクトを観客に与えることに成功していると思う。ニューヨークの宝石商を営むハワードがギャンブルに手を出し、借金を抱えてそれを返すべく、さらにギャンブルにのめり込むという設定は、物語に深い余韻を与えている。ハワードの喋りが激しいので、彼の性格をよく表しているといえ、物語に引き摺り込まれるようになっている。タイトルの「アンカット・ダイヤモンド」とは、ハワードが入手した巨大な宝石のことを指しているが、これを巡ってプロバスケットボーラーのK.G.と関係がギクシャクするところもなかなか面白い。ラストが意外な展開で終わるが、この映画のエンディングとしてはふさわしいものではないかと思う。映像は4K UHDのDOLBY VISION配信であるが、撮影素材がフィルムで、マスターが4Kデジタルなので、フィルムグレインが目立ち、高精細という感じではない。フィルムの感じはよく出ているとは思う。音響はDOLBY ATMOSで、登場人物の台詞をセンターに置かずに三次元空間にファントムで鳴らしているため、多少違和感はある。ただ、それを含めてATMOSの効果はよく出ているとは思う。
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