昨日のニュースになるが、「ウルフガイ」、「幻魔大戦」などのSF小説で知られる作家の平井和正氏が亡くなったという情報を得た。考えたら、多感な青年時代に平井和正氏の「幻魔大戦」シリーズをよく読んでいたものである。もともとアニメ版の「幻魔大戦」を先に見て、面白かったので原作を読み始めたのだが、なぜか途中から原作は幻魔との戦いというより、宗教団体の設立についての講釈が延々と続き、挙げ句の果てに主人公が失踪して、物語が未完、という酷い内容だったのを覚えている。あとで話を聞くと、どうも「幻魔大戦」を書いていた時の平井和正氏は、ある新興宗教にはまっていて、その体験をそのまま小説にしていたらしい。どうりで「幻魔大戦」の展開が宗教団体の話になっているのかがよくわかる実例だと思う。そういう意味では、彼の死去のニュースは、ちょっと青春時代に戻された格好で、懐かしくなった。今更小説を買い直す気はないが、発端となったアニメ版のBlu-rayぐらい買ってもいいかも、とちょっと思った。
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