スター・トレック エンタープライズ 第16話「引き裂かれたクルー」

あらすじ

シャトルポッド1で調査に出かけていたタッカーとリードは、エンタープライズとのランデブー地点であるアステロイドベルトに向かった。マイクロ特異点の影響でセンサー、通信類が故障しているシャトルポット1は、アステロイドベルトでエンタープライズの残骸を発見する。他の異星人に何とか救出してもらおうとするタッカーと、自分の死を受け入れる準備を始めたリードは事あるごとに対立するが、それでもぎりぎりの状況で生き延びていった。そしてアルコールをきっかけにリードの本音が聞けるようになる。それにタッカーもうなずくしかなかった。

感想

物語の大半がタッカーとリードの二人芝居で進行するこのエピソードは、二人のキャラの掘り下げに成功していると思う。特にいつもは感情を露わにしないリードが実はトゥポルの事を意識していたとか、とんでもない悲観主義者であるとか、色々分かって興味深い。もっとも見ている視聴者からすると、リードの悲観主義には結構いらいらさせられるところはある。この辺のキャラの作りは、これまでの「スター・トレック」シリーズではあまり見られなかったように思う。まだ人類が宇宙に出ていくのには未熟である、という設定がこういうストーリーを作らせるきっかけになっていると思う。タッカーは、元々アーチャーらと一緒に登場する回数が多いので、キャラの作り込みはある程度出来ているので、今エピソードの掘り下げもそんなに深くないと思う。特典の削除されたシーンでは、もう少し深い描写もあったが、本編ではカットなので、そう感じるところはある。

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