船のエネルギーに必要な原初物質を採取しに出かけたニーリックス。しかしその業務の最中原初物質からエネルギーを浴びて死んでしまう。死んでから18時間が経った頃、セブン・オブ・ナインがボーグ・テクノロジーを活用して生き返らせる案を提案する。その賭けに乗ったジェインウェイは、セブンとドクターに任せる。その結果ニーリックスは生き返るのだが、彼の星で信じられていた死後の世界で先に死んだ人と再会できるという逸話が嘘だったことが明るみに出てニーリックスは自分が生きていることに自暴自棄になる。そしてチャコティの力を借りてビジョン・クエストで道を示してもらおうとするが、その結果、彼は再び死のうと決意を固める。
ニーリックスがメインの話の時は、普段お調子者の彼に似つかわない暗い話が多いが、今回もそのひとつ。まさかの死後の世界についての話をメインに持ってきた意欲作である。当然話しとしては、死後の世界が何もなかったという展開で、生き返ったニーリックスの心を不安がらせるわけだが、これは観ている視聴者自身にも死後の世界はあるのかを問いかける内容になっている。いつだったか、天才科学者のホーキング博士が「死後の世界などない」と断言して大騒ぎになったこともあったが、その発言よりはるか前にテレビドラマで死後の世界の有無について語るとは、スター・トレックらしい内容だと思う。結局ニーリックスは、現世で自分を必要としてくれる人がいるから2度目の死を止めたわけだが、本当はどうだったのかラストはぼかされている。いいエピソードだと思う。
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