レビューの詳細は、ナイトメア・アリー(4K UHD/Disney+)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。独特の映像を作り上げる異彩、ギレルモ・デル・トロが原作小説を監督、脚本、制作を担当して作り上げた映画が、この「ナイトメア・アリー」であるが、今年の春に劇場公開したと思ったら、もう早くもDisney+で先行配信されていたので、本日鑑賞した。スリラーということぐらいしか事前情報を仕入れておらず、物語の前半は少々退屈に感じたが、後半はそれに比較して面白くなり、クライマックスとラストの展開は実は前半の退屈な演出が伏線になっていて、それを回収するためのあえてテンポが悪い演出になっていることがわかり、結果的に面白い、と判断できた作品である。物語は見世物小屋で人生の成功を望むスタンが次第に読心術を使って成功へと近づいていくが、それがラストは破滅する、という展開の話である。物語の舞台を見世物小屋にして、フリークスたちがたくさん出てくる設定には、ギレルモ・デル・トロらしい雰囲気に満ち溢れていると思う。
その中で成功を夢見るスタンが、読心術を学んで頭角を表していく姿は、スタンの過去が見えない中、どうなっていくのか気になるキャラになっていると思う。スタンは見世物小屋を独立し、一緒に独立したモリーと共に裕福層を相手に読心術を使って金を稼いでいたが、それが生き過ぎてしまい、最終的には破滅する、という展開に、ラストの結末と共に驚くところである。
映像は4K/DOLBY VISIONで収録されている。マスターデータは4Kなので、ネイティヴ4Kでの収録である。最近の映画にしては珍しくビスタサイズでの収録になっており、4K有機ELテレビの画面いっぱいに高精細の映像が映し出される。音響もDOLBY ATMOSで収録され、イマーシヴサラウンドが効果的に使われている。映画としての出来は人によって判断が異なるとは思うが、並みの出来の映画にはなっているとは思う。
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