レビューの詳細は、タイラー・レイク -命の奪還- 2(DOLBY VISION/Netflix)|Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。2023年のサマーシーズンに、日本では劇場で「ザ・フラッシュ」、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」がロードショー公開された日に、Netflixも大ヒットを記録した「タイラー・レイク -命の奪還-」の続編を配信開始して、劇場公開映画に対抗していたのであるが、どの映画を見ようという段になって、体調の問題とか気分の問題から「ザ・フラッシュ」や「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」を劇場まで見に行く気力はなく、結果的に自宅でNetflixの「タイラー・レイク -命の奪還- 2」を見ることになったのだが、結構気分爽快なアクション映画として、2時間強の作品を見ることができた。
「タイラー・レイク -命の奪還-」の続編なので、キャラクター設定等は一作目を引き継いでいるのだが、一作目の内容を忘れていたので、この映画の情報だけで映画を見ても、十分に面白い内容になっているし、主人公タイラー・レイクの過去の負い目についてもこの作品の中で描かれているために、前作を見ないでも楽しめるようになっていると思う。
制作に「アベンジャーズ:エンドゲーム」等のルッソ兄弟が関与し、脚本も書いていることから、アクション連打の面白い作品になるとは予想できたが、物語前半のタイラー・レイクの任務のシーンをカメラ1カットで切れ目なしにずっとアクションを続けていくところは唖然とすると同時にカットの切れ目がないのでアクションのテンションが持続し、想定外の効果を生み出していると思った。
前半だけでなく、物語全般的にアクションシーンがとても多い映画であり、アクションしていないシーンが相当少ないので、ドラマとして描けるのかという疑問も物語前半にはあったが、中盤以降タイラーなどの登場人物の心の葛藤等がちゃんと描かれ、キャラクターに深みを与えているので、ドラマとしても成立はしているとは思う。
映像は4K/DOLBY VISIONで配信されている。4Kならではの高精細な映像が提供され、またDOLBY VISIONによる色彩管理は素晴らしく、まるでガラス越しに現実を見つめているかのような透き通った映像を提供している。
音響はDOLBY ATMOSで提供され、アクション映画ならではの視聴者の周囲四方八方に音が広がり、オブジェクトが三次元で提供される様は、映像に対する没入感を高める効果を発揮している。実際にオブジェクトが視聴者の中で鳴り出すシーンも多く、音に埋められているかのような感覚が味わえる。
ヒット作の続編ではあるものの、前作を見ないでも話の筋はわかるし、キャラクターに共感できるから、おすすめの作品ではあると思う。
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