レビューの詳細は、SISU(4K UHD Blu-ray)|SISU/シス 不死身の男|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。
2023年10月27日より劇場公開予定のフィンランド発のアクション映画が、この「SISU/シス 不死身の男」である。輸入盤4K UHD Blu-rayで買ってしまったので、劇場で見ないでホームシアターで鑑賞したのだが、フィンランド製のアクション映画ということでハリウッド映画とは雰囲気の違う作品に仕上がっている。
物語の展開的にはシルヴェスター・スタローンの「ランボー」シリーズを彷彿とさせるものになっているのだが、アアタミという初老の男性を主人公にしたために、かなり雰囲気は異なっている。もちろんアアタミも過去は歴戦の勇者だったという設定になっているが、アアタミがナチスドイツと戦うのは、彼が採掘した金塊をナチスドイツが奪ったためにそれを取り戻すための戦いというところに、物語の単純化が見られると思う。
舞台がフィンランドということもあり、冷たい空気が漂う大平原が主要な舞台になっており、畳み掛けるアクションではなくじっくり見せるアクションとして成立している。アアタミがナチスドイツ兵を殺害するシーンは結構残虐であり、血糊は多いし、手足は引きちぎれるしで年齢制限は厳しくなっている。日本劇場公開でもR15+という15歳未満鑑賞不可の映画に指定されているし、アメリカではR指定という18歳未満は父兄同伴でないと鑑賞できないようになっている。
上映時間は91分と最近の映画にしては結構短いので、気軽に見られる部類の映画になっているかと思う。フィンランド製の映画が上映されること自体が珍しいので、アクション映画好きで15歳以上の人だったら、見る価値はあると思う。
映像は4K/Dolby Visionで収録されている。フィンランドの冷たい空気感漂う広大な平原が高精細の素晴らしい映像で表現されており、これを見るだけでも価値はあると思う。Dolby Visionの色彩管理も素晴らしく、鮮やかな色彩が臨場感豊かに表現されていて、現実を見ているかのような色彩が現れている。
音響はDolby TrueHD 5.1chでの提供になっているが、音の定位感という意味では若干スポイルされているところはあるかと思う。ただ、音に包まれているかのような感覚は味わうことができ、映像に寄り添うサラウンドになっているとは思う。
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