映画「ブルース・リー/死亡遊戯:香港公開版」(輸入盤Blu-ray UK)

レビューの詳細は、GAME OF DEATH:ALTERNATE VERSIONS(Blu-ray UK)|ブルース・リー/死亡遊戯:香港公開版|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。

ブルース・リーの死後制作された「ブルース・リー/死亡遊戯」は、いろいろな話題が存在するのだが、今回視聴した香港公開版はその話題の中の一つとして数えられるだろう。国際上映版より10分も上映時間が短いので、さまざまなシーンがカットされたりしていて、作品の雰囲気が変わっている。

大きな変更点は、物語前半でカサノヴァ・ウォンとの温室でのファイトシーンが入っていることと、クライマックスのブルース・リー本人が演出したファイトシーンで池漢載との戦いを完全にカットしてしまった点である。ブルース・リー本人の出演シーンが少なくなったため、ブルース・リーの代役さんの演技シーンが印象に残ることになり、普通のカンフー映画として成立してしまっているところがある。ブルース・リーの映画としては成立していないのだが。

また、香港公開版は当然登場人物が全員標準中国語で喋るので、英語字幕でストーリーを追うと、かなり意訳が多くて物語のインパクトが変わってくるところもある。オープニングからしてジョン・バリーのご機嫌なBGMが流れずに中国語の歌が流れる始末だし、当時の香港の流行に合わせた編集になっているのが、大きなポイントである。

ラストもブルース・リー扮するビリー・ローがシンジゲートの親分ドクター・ランドを倒した後、警察に逮捕されて連行されるというとほほな展開になっている。これは結構意表をつかれるラストである。

これまでも「ブルース・リー/死亡遊戯」がビデオ化されるたびに特典映像としてこれらのカットが収録されていて、好奇心を掻き立てていたものだが、初めてストーリーとして完結したバージョンをBlu-rayで見られたのは、驚愕の思いである。

映像はBlu-rayなので国際上映版の4K UHD Blu-rayと比較すると落ちるのだが、珍しいカットの映像を見られただけで満足できるので、コレクターならば所有したいところではある。

ただ、このBlu-rayはリージョンBの制限がかかっているので、リージョンフリーのBlu-rayプレイヤーを所有していない限り、入手できても視聴は無理である。ディスクメディアが衰退している中、リージョンフリーのBlu-rayプレイヤーを入手するのも徐々に困難になってきているので、視聴するのが大変かと思う。

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