あらすじ
エンタープライズは宇宙基地に入り、整備を受けていた。副長のウーナが経歴を偽り艦隊に入隊していたことがバレて逮捕され、パイクは彼女を解放すべくエンタープライズを離れる。
パイクの代わりにスポックがエンタープライズの艦長代理を務めることになったが、ゴーンの攻撃にあったオリアナの両親を探すために船を降りたラアンから救難信号がエンタープライズに届く。発信源はクリンゴンとの境界領域で、艦隊の上層部はエンタープライズがそこに行くのを禁止していた。その地域はダイリチウムの産地であり、グリンゴンと揉めて再び戦争になる事態を避けたかったからである。
しかし、スポックは自らの判断でラアンの救出に向かう決意をし、クルーと共にエンタープライズの故障を偽装して、クリンゴンとの境界領域に向かう。エンタープライズの整備を請け負っていたペリアという女性もそれを手助けする。
クリンゴンとの境界領域に着いたエンタープライズは惑星に降り立つ。ラアンはクリンゴンと取引を行っていて、クリンゴンが連邦の武器類をかき集めていることをスポックたちに話す。オリアナは肉親と再会できたが、病気のため治療が必要だった。
ムベンガとチャペルが治療を施しているとクリンゴンたちに囲まれ、地下のダイリチウム採掘地に連れて行かれる。そこには連邦の船が建設中だった。惑星の商売人は連邦とクリンゴンが戦争中の間、ダイリチウムの値が上がることでボロ儲けしていたが、戦争が終結したために儲けが出なくなっていた。そのため、再び連邦とクリンゴンの間で戦争を再開させようとしていた。建設中の連邦の船は偽装船で、連邦がクリンゴンに戦いを挑んだ、という構図にしたかった。
その事実を知ったムベンガとチャペルは、薬物で一時的に強大な力をつけてクリンゴンと対等に戦い、通信設備からエンタープライズに事の実態を送信する。その頃、エンタープライズも惑星から偽装した連邦船が飛び立つのを発見し、追跡する。近くにはクリンゴン船も滞在していて、一触即発の状態だった。ムベンガとチャペルの通信を傍受したエンタープライズは、偽装した連邦船を追跡するが、ムベンガとチャペルが船内にいるため、攻撃できずにいた。
感想
2023年12月1日から本格スタートしたParamount+の目玉番組、「スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド」のシーズン2がいよいよ配信開始である。シーズン1は全エピソード一挙配信だったが、シーズン2は毎週金曜に1話ずつ配信という流れである。
シーズン2第1話は、パイク艦長はあまり登場せず、スポックとムベンガ、チャペルが活躍するストーリーになっていて、かつシーズン1で一旦退場したラアンが復帰し、ヘマーの代わりにペリアという新たな機関主任も登場するという展開になっている。
そして、物語はシリーズとしては初のクリンゴン登場エピソードになっていて、ファン的には嬉しいストーリーになっている。配信版「スター・トレック」では、「スター・トレック:ディスカバリー」以来の登場になり、連邦の敵としてまた存在感を強烈に残しているので、興奮を覚える展開になっている。
ストーリーは、終結したクリンゴンとの戦争を再開させたい商人たちが企む陰謀にスポックたちが立ち塞がる、という内容ではあるが、パイク不在の中で繰り広げられる展開には、スポックのまだ不慣れな指揮官としての存在感や、ムベンガとチャペルの活躍、ラアンの交渉術など、見どころは多い。
そして、ラストで連邦の上層部がクリンゴンとの戦争を回避しようと企んでいる背景が明かされ、シーズン2の今後のエピソードの広がり感を期待させるものがある。
第1話では解決していない問題もまだまだあるので、第2話以降の展開を期待したいところである。
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