補給基地でヴォイジャーは様々な物資を補給していた。そこでケスはザヒールという旅人と恋中になり、親密さを増していった。そしてケスはヴォイジャーを離れ、ザヒールと共に旅をするか、このままヴォイジャーに残るか判断を求められていた。一方ドクターはホログラムで過去の偉人達の性格を自分のプログラムに追加して、患者への接し方の向上を図っていた。しかし、その偉人たちの闇の部分をも取り込んでしまったために、ドクターのサブルーチン回路がダークサイドに支配され、暴走する。ザヒールに怪我を負わせ、ケスを誘拐したドクターは、闇の部分のプログラムを表の性格にしようと企むのだったが。
物語冒頭で、いきなりケスの恋愛話が出てきて驚く一編。これまでのエピソードで何となくニーリックスとケスの関係が弱くなってきているなと感じているが、今作でいきなりエイリアンとラブラブモードに入るので、制作者のケスというキャラクター造形に苦慮している様子が伺える。それと同時に本作では、ドクターの闇の部分が出てきてしまうというホログラムが人間に近づく過程での葛藤みたいなものが描かれていて興味深い。最初トレスにセクハラまがいのことをしているドクターが面白いと思ったら、次第に凶悪な面をしてきて、演じるロバート・ピカードの演技力を堪能できるエピソードになっている。途中からドクターがダークサイドに取り込まれてからは結構話も緊迫感を持って展開し、最後どうなるのか興味を引きつけるようになっている。ドクターの話は意外といい話が多いと思う。また、ケスが船に残ったのはもう少しキャラクターを膨らませようという判断からか。
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