スター・トレック ヴォイジャー 第137話「帰らざる時間」

コバリ人がヴォイジャーに救難信号を送ってきた。実は数年前に任務途中で死んだヴォイジャーのクルー、リンジーの遺体がコバリ人に回収され、コバリ人の遺伝子を伴って蘇生されてきたのである。本来ならば蘇生の段階で生前の記憶は無くなるはずだったが、リンジーはヴォイジャーの記憶を持っていたために、コバリ人から逃げ出し、ヴォイジャーにたどり着くのだった。リンジーに好意を抱いていたキムは素直に喜ぶが、他のクルーは複雑な心境であり、またリンジー自身も違和感を抱くようになる。そしてコバリ人の追跡の手が迫ってきた。

テーマ的には死後の世界を描いた物といってもよいぐらいの、シリアスな話。ヴォイジャーに愛着を持つリンジーがどうコバリ人としての自分と折り合いをつけるのかという重たいテーマである。そして、ハリーのリンジーに対する愛を描いた話でもある。ハリーの恋愛はだいたい失敗しているが、今作では両思いになれたのかなと実感させるラストだった。話はそれと同時に以前回収した遺棄されたボーグ・チャイルドとセブンの関係も描いている。人間になり切れないセブンが、同じくボーグの知識しかない子供たちをどう指導していくのかが、人間とは何かを描いていて、興味深い。最終的にはセブンが譲歩する形になっているところが、らしい展開である。

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