映画「不眠症 オリジナル版 インソムニア」(輸入盤Blu-ray/CRITERION)

レビューの詳細は、INSOMNIA(1997/Blu-ray/CRITERION)/不眠症 オリジナル版 インソムニア/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。2014年にクライテリオンからリリースされたオリジナル版の「インソムニア」は、このディスクである。2002年にハリウッドで、クリストファー・ノーランが監督をして、アル・パチーノ主演で制作された「インソムニア」は、リメイク版にあたる。リメイク版「インソムニア」もアル・パチーノの名演で面白かったのだが、天下のクライテリオンがオリジナルの「インソムニア」をディスク化すると聞いて、当時買った記憶がある。そのまま放置してあったのだが、ちょっとした気分の変化により、このオリジナル版の「インソムニア」を鑑賞してみようという気になり、本日鑑賞した次第である。物語はラストを除いては、オリシナルル版もリメイク版も変わりなく、白夜の街で殺人事件が起こり、その捜査に来た捜査官が、犯人を追い詰める途中で銃の誤射により仲間を殺してしまい、その証拠を咄嗟の嘘で隠してしまうが、罪の意識と白夜の土地で眠れなくなり、だんだん精神的に追い詰められていく、というストーリーである。オリジナル版は、主役であるエングストロームが、自身の身の潔白を証明するために、女子高生に関わっていた人々に罪をなすりつけていく様が、妙にリアルで面白く感じられる。エングストロームはそればかりか女子高生を殺害した犯人に対しても、自分の罪をなすりつけていき、事件が一件落着してしまうところに唖然とする展開だなと感じるところである。映像は、信頼のクライテリオンだけあって、Blu-rayながら高精細な画質および白夜のノルウェーを表現するのにふさわしい明るい画面が映像を構築していて、観ていてその素晴らしさにうっとりとしてしまうところである。音響はフィルムがDOLBY STEREOで収録されているところをdts-HD MA 2.0サラウンドに収め、3-1サラウンドを実現している。今の時代に3-1サラウンド?とは思ったが、実際に試聴してみると、予想外に臨場感あふれるサラウンドで、効果的に使われていて、なかなか魅力的である。Amazon.co.jpでは、DVD版がまだ1個だけ残っているみたいなので、興味ある方は、買ってみるのもいいと思う。できれば輸入盤のクライテリオンを購入したいところだが。