レビューの詳細は、アントマン&ワスプ:クアントマニア(4K UHD/IMAX ENHANCED/Disney+)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。「アントマン&ワスプ:クアントマニア」は、以前、IMAXレーザー4Kシアターで鑑賞して、その時にも感想は書いているが、この度Disney+で見放題配信が開始され、Disney+のみの特典として、IMAX ENHANCED仕様で配信されているので、改めてホームシアターで鑑賞をした次第である。
内容は量子世界に飛ばされたアントマンたちが、マルチバースを追放された征服者カーンがマルチバースの世界に戻ろうとアントマンたちを脅迫するものの、アントマンたちの活躍により、カーンの野望を打ち砕くと言う展開である。ただ、「アントマン」の前2作のストーリーが割とヒーロー物にしてはこじんまりとしていた展開なのに対し、この作品は、次の「アベンジャーズ」でアベンジャーズの最大の敵になるはずの征服者カーンの紹介作品なので、スケール感が変わってしまい、前2作と大幅に印象は異なる。
それでも、娘であるキャシーを思うアントマンことスコット・ラングの行動や、両親を思うホープの活躍、スコットとホープの恋の行方等は健在で、それはシリーズを通じて貫かれているので、芯はぶれていない部分もある。今回の作品の違和感はと言うと、征服者カーンという強大なはずの敵が出てきてしまったことだと思う。それも強大なはずなのに、アントマンとワスプによって倒されてしまうところに「この敵、本当に強大な敵になるのかな」という疑問が湧いてくるところはある。
あとは、「アントマン」でスコットと戦ったヴィランであるダレンがモードックとして再登場するのは、笑いを取るためかなと思う。スコットたちの前に立ちはだかるダレンではあるが、その姿格好からギャグにしか見えず、まあ敵として見えないところはある。
映像は4K/DOLBY VISION/IMAX ENHANCEDで提供されている。マスターデータが4Kなのでネイティヴ4Kで収録されており、映像の高精細感は素晴らしいものがある。DOLBY VISIONによるHDR効果も、量子世界の鮮やかな色彩を余すことなく再現できており、魅力的である。IMAX ENHANCEDでの収録なので、アクションシーンを中心に1.90:1の画角にチェンジし、上下に画像領域が広がることで臨場感がアップする効果を上げている。
音響はDOLBY ATMOSで記録され、その三次元サラウンドの効果は抜群である。オブジェクトが視聴者の周囲四方八方に配置されているために、イマーシヴ感が満載であり、頭上での音の鳴り方も含めて、視聴者の周囲の空間が音で充満されている感覚が味わえるので、その効果は絶大である。
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