あらすじ
エンタープライズはゴーンとの戦いの後、宇宙基地に戻り3ヶ月の修理期間を経た。チャペルは研修のためにエンタープライズを離れていた。そのチャペルがエンタープライズに戻ってくるというので、スポックは心ここに在らずの状態になっていた。
エンタープライズでは祝勝会の準備に余念がなかった。スポックはラアンからダンスの仕方を教わり、オルテガスは弟とスパーリングに明け暮れていた。オルテガスの弟とウフーラは親しくなり、オルテガスは気が気ではなかった。
チャペルが転送で戻ってくる時、エンタープライズの周囲に何かエネルギーが感知されたが、すぐに消えた。そして、チャペルが転送で戻ってくるのだが、一緒にコービー博士も転送されてくる。コービー博士とチャペルは恋人同士になっていて、スポックはショックを密かに受ける。
夜の飲み会の席でもコービー博士とチャペルの関係を見せつけられ、スポックは消沈するのだが、バーテンダーから酒を提供され、慰められる。
ベッドに横になって寝たスポックは、起きた時チャペルがそばにいることに気づいた。そして、エンタープライズではスポックとチャペルが結婚式を挙げるというので、その準備に追われていた。
スポックはチャペルとともにウェディングプランナーの指示通りに結婚式の準備をしていたのであるが、コービー博士が邪魔をし始め、スポックがコービー博士を殴ったことで正気に戻る。チャペルとの結婚式は偽りであるという認識である。
エンタープライズのクルー全員はスポックとチャペルが結婚するという意識に支配されていたが、コービー博士とスポックはその意識が間違った現実であるという認識を持っていたので、二人してなんとか現実世界にクルーを戻そうと画策するのであるが、クルーの意識を元に戻すことはできなかった。
二人が調査した結果、間違った意識をクルーに植え付けているのはウェデングプランナーであり、スポックに酒を振る舞ったバーテンダーでもあった。アンドリア人のふりをしていたが、実は別の存在であった。クルーを現実世界に引き戻そうと奮戦する二人であるが、スポックとチャペルの結婚式は進行してしまい、コービー博士は途中で犬に変えられてしまう。スポックはチャペルの意識を現実世界に戻すべく、彼女に真実を語り始める。その結果、チャペルは現実を取り戻し、ウェデングプランナーであり、バーテンダーでもあったアンドリア人のふりをした生命体の正体が明らかになる。
感想
シーズン3第1話が実質シーズン2のクリフハンガーだったので、第2話である本エピソードが真っさらなシーズン3エピソードになる。このエピソードは、過去に描かれた淡い恋を抱いていたスポックとチャペルの関係が一旦終わりを迎える話であり、「宇宙大作戦」の設定につながるチャペルの婚約者であるコービー博士が初登場する重要な話である。
それにしても、空想の世界の話ではあるが、このエピソードでスポックがチャペルとめでたく結ばれるという話は、この二人の関係を「宇宙大作戦」時代から知っている身としては、「こんな話あってもいいのか?」と驚く展開である。結ばれそうで結ばれない二人だからこそのいい関係性を保ってきた二人の関係が結ばれてしまうところに、エピソードの面白さがある。
それでもエイリアンの影響でスポックを含むエンタープライズクルー全員がスポックとチャペルが結婚するという意識を植え付けられてしまう展開は、ユニークである。途中で現実に気づいたスポックと本来恋敵になるべきコービー博士が協力して正しい現実に戻すべく奮闘する姿は、スポックを応援していいのかいけないのか、判断に迷うところである。
なお、第1話では2chステレオ音声で提供されていたシーズン3は、この第2話では5.1chサラウンドで提供されている。第1話でのショックが第2話では緩和されたのでよしとすべきか。今週末以降に配信される第3話以降の仕様が気になるところである。
コメント