この週末から映画館で「ファンタスティック4・ファースト・ステップ」が公開されるが、MCUの総責任者、ケヴィン・ファイギがインタビューに答えた記事が今日のRiver等に掲載されている。
それによると、「インフィニティ・サーガ」の時には全ての作品の総上映時間は50時間ぐらいだったのだが、「マルチバース・サーガ」になってから「インフィニティ・サーガ」の半分ぐらいの期間で総上映時間は映画、テレビ、アニメを含めて127時間にも達しているという。
その結果、ファンですら作品離れを引き起こしているという認識でいるそうである。「シャン・チー」や「エターナルズ」、テレビドラマの「ワンダヴィジョン」や「ロキ」は、高い評価を得ているのだが、「マーベルズ」や「サンダーボルツ*」に至っては、「知らないキャラが出ている。このキャラはテレビドラマから来ているのだな。では、テレビドラマを見ていないから映画も見ない。」という仕組みになってしまったそうである。
確かに、ディズニープラスができてからのMCUの映画とテレビドラマの乱発には悲鳴をあげていた。何せ、映画を1本上映してそれを見ると、次にディズニープラスのドラマが待っていて、それをクリアするとまた映画が上映されているという切れ目のない状態なので、視聴するのに疲れを感じていた。
さらにドラマと映画がそれぞれ関連性がある展開だったので、どれかを見逃すと話がわからなくなるという危険性も持っていた。それが、ドラマを見切れない層やディズニープラスに加入していない層からすれば、MCUの映画から離れるきっかけになったことは、想像に難くない。
ケヴィン・ファイギによれば「マーベルズ」も「サンダーボルツ*」もテレビドラマを見ていなくても楽しめる作りにしていた、と語っている。それでもテレビドラマ版に登場したキャラが活躍するという設定はやはり観客から敬遠されたのだと思う。どちらもチケット売り上げは良くなかった。
こうした事態を受けて、MCUはテレビドラマを年1本に削減するという。現在制作しているドラマも「デアデビル:ボーン・アゲイン」と「ヴィジョン・クエスト」だけだという。そして、ドラマと映画の繋がりを薄くすると言っている。つまりドラマと映画が相互に関連性を持たないようにするようである。
確かに、MCUのフェーズ4-5あたりの作品乱発には疲れたので、このドラマ削減の話は歓迎したいところである。