レビューの詳細は、ENTER THE DRAGON(Blu-ray/CRITERION)/燃えよドラゴン/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。映像、音響のテレシネ技術に定評のあるクライテリオン・コレクションが昨年リリースした「BRUCE LEE:HIS GREATEST HITS」。今までアメリカや日本といった市場ではブルース・リーの映画全作をまとめたBOXセットはリリースされなかった。というのもこの「燃えよドラゴン」だけは香港を除く全世界での配給はワーナーブラサーズが担当し、その他のブルース・リーの作品はゴールデン・ハーベストが各国の配給会社と個別に契約していたからである。それが、この「BRUCE LEE:HIS GREATEST HITS」では配給会社の垣根を越え、ブルース・リーの出演作全作が1つのボックスに収まっていて、「燃えよドラゴン」もシリーズの一作として見ることができる。これは快挙であると言わざるを得ない。そして、もう一つの快挙は、この「燃えよドラゴン」はDVDリリース以降当然のようになってしまった特別編ではなく、1973年の劇場公開版が収録されているということである。レーザーディスクでは収録されていた劇場公開版も、DVD時代以降は特別編に変わってしまい、劇場公開版をホームシアターで鑑賞することは叶わなくなっていたのである。レーザーディスク時代からそれこそ何回も繰り返し見ている「燃えよドラゴン」ではあるが、やはりブルース・リーの魅力が輝く傑作であると言わざるを得ない。この映画がブルース・リーの遺作になってしまうとは、残念で仕方ない。病気で死ぬことなく、もっと長生きしていたら、どのような作品を世に届けていたか、気になってしまう。画質は2KマスターからのBlu-ray化である。それでもフィルムの粒子が結構見られ、時代を感じるところがある。それでも色管理は最適化され、魅力あふれる色彩を放っている。音響はPCM 1.0chの英語で、流石に北京語音声、英語字幕ではないので視聴はかなり楽である。
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