レビューの詳細は、MAXIMUM OVERDRIVE(Blu-ray)/地獄のデビル・トラック/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。モダンホラー小説の帝王、スティーヴン・キングが自身の短編小説を自ら監督、脚本を担当して映画化したのが、この「地獄のデビル・トラック」であるが、原作のホラー度合いは影を潜め、悪ノリB級映画として仕上がっているのが、この映画の特徴である。サウンドトラックをAC/DCが務めたことにより、ホラーとしての怖さはほとんどなく、意志を持った機械によって惨殺される登場人物もギャグにしか見えないという出来は、あらかじめできの悪い映画という認識だけ持って鑑賞すれば、そこそこ面白いのだが、小説で恐怖を描くキングが映像を担当しても怖くないという真逆の性格を持ってしまっている。キング自身がB級映画ファンなので、自身の映画もそのノリで作ってしまったというところであり、ファンの期待は裏切られているのが実態である。昔、レーザーディスク全盛期にはキングのサイン入りレーザーディスクの発売が告知されていたが、結局発売中止になり、ようやくBlu-rayでこの作品を通して観ることができた。画質もサラウンドも決して褒められたものではないが、キング唯一の監督、脚本作なので、貴重な映画であるとは言える。
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