レビューの詳細は、UP/カールじいさんの空飛ぶ家/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。世界最大の映画の情報サイトIMDbではかなりの高評価を得ている本作だが、日本では冒頭の10分だけしか評価されていない不幸な作品。確かに冒頭10分の出来は素晴らしく、泣ける映画という印象を受ける。しかし、その後のカールとボーイスカウトのラッセルの冒険は、実はカール自身の心境の変化を促す要素になっていて、それが冒頭10分の話をちゃんと膨らます要素になっている、ということに気づかない人も多いように見える。特にクライマックスの展開は、カールの偶像である冒険家の真相が見えてきて、それに相対することで、カール自身が過去を吹っ切っているという事実は、忘れない方がいいように思う。ピクサー作品は、CGアニメでも意外と大人が楽しめる内容になっているが、この作品は特にその要素が強いと思われる。それも配偶者がいる大人は、感情移入がしやすいのではないか、と思えるふしがある。こういう映画を見られるというのは、いいことだと思う。
コメント