ドクターはホロ写真でクルーの健康を管理する手法を編み出していた。その内に自分が手術した記憶のない手術痕がキム少尉の首から発見される。そして、ドクターの短期間の記憶が何者かによって削除されるという事件が起こる。ドクターはセブンによってその事実を知らされ、自分で記憶を削除した人物の特定を図るが、記憶の削除をしたのはジェインウェイ艦長その人だった。それにはドクターのプログラムとしての判断と、積み上げてきた人格の矛盾が生じたことによる不調が原因になっていた…。
セブンが登場したことにより、プログラムが人間になっていくという役割が少し薄れてしまった感のあるドクターが久々に人間でも判断に苦しむという状況において、自分の取った行動に矛盾を感じ、苦悩の無限ループに陥っていくという複雑な内容になっている。その状況下で最初の1回目は記憶の削除を命じたジェインウェイは、2回目の時はセブンとの会話からドクターの人格を尊重し、ドクターが自分でその矛盾を解決するのを待つという展開を見せて物語が終わる。ドクターがどうなるのかは物語上では明らかにされないが、なにかきっかけのようなものを最後に見つけ出すので、多分矛盾を解消していくのだろうと思う。話としては重たい展開だが、その分見応えがある。
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