スター・トレック ヴォイジャー 第89話「戦慄!オメガ破壊指令」

ワープ航行中のヴォイジャーは急遽ワープ解除され、モニターに「Ω」の文字が映り、クルー達は何も行動できなくなった。唯一行動できたのがジェインウェイ艦長と元ボーグのセブンで、彼女たちは「Ω」が何であるかが分かっていた。しかし、その「Ω」の対処方法をめぐってジェインウェイとセブンは対立する。そして事態を重くみたチャコティは艦長に上級士官への情報開示を要求する。かくしてヴォイジャーの上級士官にのみ「Ω」の情報が開示され、危険な分子であることが明かされ、これの破壊を目的にすることを明らかにする。「Ω」の実験を行なっていた異星人たちのいる衛星に行き、実験に失敗した異星人から「Ω」を引き取り処分しようとするヴォイジャーだったが、異星人たちは最後のエネルギーの拠り所だといって簡単に引き渡す様子はなかった。

危険なエネルギー分子「Ω」をめぐってのやり取りが緊迫感をもたらす今回のエピソードは、有効利用できれば画期的なエネルギーである「Ω」を有効利用するすべがないためにその危険性を重要視して破壊しようとするジェインウェイと、ボーグの知識から有効利用できるはずだと感じるセブンの意見の相違が今回の見所である。現実世界でも原子力発電のような安全性が担保できれば有効なエネルギーになりうるが、一歩間違えば甚大な被害につながるという点で、似たような話かなとも思う。最後に安定を一瞬だけした「Ω」は、セブンにある種の感情を残すことになり、宗教的な心の拠り所を求めるという点で、人間にまた一歩近づいた感じはする。

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