映画「ゴッドファーザー」(Apple TV 4K/iTunes Movies/4K UHD)

レビューの詳細は、ゴッドファーザー(4K UHD/iTunes Movies)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。前から、「ゴッドファーザー」が名作であるということは知ってはいたが、マフィア映画であるということや、上映時間の長さから、敬遠している向きがあった。しかし、最近4K UHDバージョンがディスクとデジタル配信でリリースされ、デジタル配信が「ゴッドファーザー」3部作込みで2500円強で販売されていたことから購入を決意し、このゴールデンウィークの時間のある時に一気見しようと、今日鑑賞したのが、この「ゴッドファーザー」である。上映時間が176分とかなり長いのだが、見てみるととても面白い。バイオレンスシーンが決して多いわけでもないのだが、コルレオーネ一家の組織としての家族愛を強く描いた作品として、心に印象を強く残している。イタリア系家系であるコルレオーネ一族は、身内を信頼し、血の繋がった家族も血の繋がらない家族も同様に愛情を持って接しているところに、その愛の深さを感じ取ることができる。物語前半はヴィトー・コルレオーネが主人公かと思っていたが、中盤からヴィトーの実の息子であるマイケルが主役になってきて、ヴィトーの跡を継いでドン・コルレオーネとして采配を振るうところは、シリーズの主役として存在感を露わにしているように思う。コルレオーネ家とタッタリア家の抗争は、最終的にはマイケルの手筈によって終結するが、その側面にそのまま死去してしまったヴィトーの侘しさが強く印象に残る。映像は4K/DOLBY VISIONで収録されている。4K映像ではあるが、1972年の映画ということもあり、フィルムの状態に左右されるところがあり、高精細とは言い難い部分もある。もちろんHD画質に比べれば高画質であるとは言えるが。色調も赤みがかった部分が強く、暗部の黒潰れが散見されるところから、フィルムの調子に左右されているところがある。音響はDOLBY DIGITAL 5.1chで収録されており、サラウンド効果は抜群である。環境音が周囲を取り囲み、バイオレンスシーンでは四方八方に銃撃音がする。オリジナル音声はモノラル音声なので、リミックスされていると思われるが、効果的である。