レビューの詳細は、戦場のメリークリスマス(HD/Amazon Prime Video)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。すでに、CRITERION COLLECTIONのBlu-rayで、「戦場のメリークリスマス」は鑑賞済みであるが、クリスマスが近づくにつれて、AppleのiTunes Moviesでも、この映画がバーゲンセールで売られるようになった。ただ、Blu-rayは持っているので、余計な出費はしたくなくて、サブスクリプションで見られるところないかなと思って探したら、Amazon Prime Videoで「戦場のメリークリスマス」が定額配信されているのを知ったので、久しぶりに鑑賞した次第。ちょうど今日がクリスマスイブなので、タイミング的にも悪くない。話は、太平洋戦争時のジャワ島で、日本軍と捕虜になっている欧米軍兵士との心の葛藤や愛情、対立について描いたもので、戦争映画らしくなく、戦闘シーンが全くない。むしろ、同性愛について語っているシーンが多く、1983年に制作された映画にしては、結構意欲的なテーマを包含した映画であると思う。
登場キャラを演じた人々も俳優ではなく、デヴィッド・ボウイ、坂本龍一、北野武と皆、それぞれ別の分野で活躍していた人をあえて起用することで、作品の雰囲気を大きく形作っていると思う。また、坂本龍一はこの映画のサウンドトラックをも手掛けていて、印象的なサウンドを世に残している。テーマ曲の「Merry Christmas Mr.Lawrence」は代表曲だろうと思う。
クリスマスイブにこの映画を見ることは、何か意味あることのように思われる。映画の中でもクリスマスに触れられていて、物語のテーマの一つになっているが、それをクリスマスイブに見ることで増幅している感はある。
映像は残念ながら画質が悪い。CRITERION COLLECTIONのBlu-rayで高画質を見てしまった後で今回の配信版を見ると、フィルムのゴミや傷が残り、白が飛んで黒が絞まらない映像はCRITERIONより数段落ちる。ただ、日本語字幕があるだけが救いといえばそうかもしれない。
音響もステレオ音声ではあるが、坂本龍一のサウンドトラックが空間的広がりを出しているので、そこは魅力的である。
4Kリマスター版の劇場公開を2023年に控え、家庭用メディアでの4K版リリースがないと宣言されている「戦場のメリークリスマス」だが、やはり何回か見て、内容をじっくり深追いするのが良い作品だと思う。
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