あらすじ
ヴァーディクに罠をかけてタイタンに誘き寄せたピカードたちだったが、ヴァーディクの逆襲に遭い、タイタンがヴァーディクの支配下に陥ってしまう。ヴァーディクは、タイタンのシステムを封じ込め、クルーが反撃できないようにしてしまった。そして、ジャックがヴァーディクの元に来るように話しかける。ジャックが来ない場合、クルーを殺していくと脅しをかけられたジャックはブリッジにいるヴァーディクの元に行こうとするが、ピカードやビバリーによって止められる。しかし、ジャックには不思議な能力が眠っており、他人を操ることができるのを自身が気付いたので、ブリッジで監禁されているクルーを操って、ピカードのシステム無効化のコマンドを入力させて、ヴァーディクの優位を覆そうとする。しかし、それもあと少しのところでヴァーディクに気づかれ、システム無効化ができないばかりか、クルーの一人が殺されてしまう。シドニーは、システム無効化のプログラムを書くにはAIの力がないとできないと語るが、そこでピカードは機能停止中のデータを再び起こして、システム無効化のプログラムを書かせようとする。ラフォージはそれに反対する。機能停止中のデータの中にはデータとローアがいて、仕切りで区切っているが、機能を復活させた時にローアの意識がデータを上書きしてしまう恐れが大きかったからである。しかし、ピカードは一か八かの賭けでデータを起動させる。その結果、データの意識下ではデータとローアの肉体を操る権利を巡っての戦いが起こっていた。その頃、シュライクの中ではライカーとディアナが牢屋の中で二人の考えの違いを修復すべく、会話を交わしていた。その二人を救出に来たのはウォーフであり、ラフィと共に可変種がピカードの肉体から何を狙っているのか、情報を探していた。しかし、ライカーたちが牢屋から脱獄したのを受けて警報が鳴り響き、ウォーフたちは遮蔽を施したシャトルで逃走する。データの意識下での戦いはローアが勝利したように見えたが、実はデータが勝ちをもぎ取っていて、データとして肉体が復活する。ジャックはピカードとの作戦で一人ブリッジに行き、ヴァーディクと対面するが、自身を吹き飛ばす爆弾を持ってヴァーディクに迫る。
感想
シーズン完結まであと3話となったところで、一応ヴァーディクやヴァーディクが指揮するシュライクとの戦いには決着がつく展開と、「新スター・トレック:ザ・ネクスト・ジェネレーション」の主要キャラ全員が集結する展開に、結構感動する物語である。その中でも、ジャックに隠された能力が何かという疑問も徐々にはわかってはきてはいるものの、まだ明らかにはされていない。ジャックが人を操れる能力があるというところまでは明かされているものの、彼が恐れている幻覚で見る赤い扉の向こうに何があるのかが、不明である。それをカウンセラーであるディアナが紐解いて行こうとするところでこのエピソードは終わりを迎えてしまうので、次回以降の展開が気になるところである。タイタンがヴァーディクと配下の兵士たちに制圧されてしまう様は、どうタイタンをピカードたちが奪還するのか気になったが、まさかそれを機能停止中のデータの復活にかけたというのには驚いた。データの機能を復活させた時に、意識下でデータとローアの戦いが生じ、ローアが勝つところで物語はバッドエンドになるかと思ったが、意外な展開でデータが復活するのは、喜びである。データとローアの意識下の戦いで、データと恋に落ちたターシャ・ヤーのホログラムが登場したり、データの愛猫だったスポットが登場したりと、また「新スター・トレック:ザ・ネクスト・ジェネレーション」を見ていないとわかりづらい映像表現が続くが、ファン的には納得の展開である。このエピソードの主役はデータとジャックなのだろうと思う。ヴァーディクとシュライクとの戦いには決着はついたが、可変種が何を企んでいるのかはまだ明確になっていないし、ジャックに執拗につきまとう可変種とジャックの関係も明らかではないが、残り2話で解決できるのか、期待に胸膨らむところである。
コメント