あらすじ
世界各国で紛争が勃発していた。実は紛争の影にはスクラル人が見え隠れしていた。スクラル人の若者の不満を吸い取ったリーダー格のグラヴィクが、地球をスクラル人の住む母星にしようと、テロ行為を働いていたのである。その情報を聞かされたCIAのロスだったが、実はロス自体がスクラル人の擬態であって、マリア・ヒルによって抹殺される。そして、マリアの要請を受けて、スクラル人のタロスと共にセイバーにいたニック・フューリーが地球上に戻ってくる。ニックはタロスからグラヴィクの企みを聞かされ、スクラル人の企みを阻止しようと決意する。スクラル人はロシアの原発の廃炉に潜んでいて、爆弾を製造してアメリカを攻撃しようとしていた。その調査にニックとタロス、マリア達は動き出す。グラヴィクにはタロスの娘であるガイアも従っていて、ガイアは父とは疎遠になっていた。タロスは娘であるガイアに接触し、グラヴィクがモスクワで爆弾テロを実行しようとするのを突き止める。ニック達はガイアの情報から爆弾の行方を追うのだが、グラヴィク達の計画の方が上手だった。
感想
マーベル・シネマティック・ユニバースのフェイズ5でDisney+オリジナルドラマとして配信され始めたのが、この「シークレット・インベージョン」です。フェイズ4の時には絶え間なくドラマ版が配信されていたところですが、Disney+の経営が赤字のため、配信本数を減らされてしまったため、今年Disney+で配信されるマーベルのオリジナルドラマの数少ない新作になります。物語は、「キャプテン・マーベル」で登場したスクラル人が地球を自分たちの棲家にしようと侵略していく中、誰も頼れないニック・フューリーが一人孤軍奮闘する、というサスペンス物になります。スクラル人は他の生命体に擬態できる能力を持っているため、誰が本物の人間なのか、スクラル人の擬態なのかが分からず、物語の展開そのものが不穏な空気感を持っています。そして、スクラル人もニック・フューリーに協力するタロスと、スクラル人の不満を掬い取って地球侵略を企むグラヴィクとの対立に、結構スリリングなものを感じます。物語中では誰が本物の人間なのか、ニック・フューリー自身ですらスクラル人に擬態されてしまうため、第一話のクライマックスのテンションの高さは異常です。クライマックスの想定外の展開には、驚かされましたし、ニック・フューリーがもう誰にも頼れない、ということを明示してしまったことに次回以降への関心を高めました。ドラマが終わってもしばらくは別のシリーズが配信される様子もないようですので、じっくりこのシリーズを楽しんでいきたいと思います。
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