あらすじ
トゥプリングは婚約者であるスポックの人間性の部分に着目して、人間の性行為についてスポックと共に調べたいと言い出し、スポックは困惑する。
その頃エンタープライズは連邦領域外のコロニー船救出のために向かっていた。エンタープライズにはコロニー船を救助するために医者であるアスペンも乗船していた。アスペンの夫はバルカン人で、コロニー船を救助しようとして命を落としていたために、アスペンも意思を引き継いでいた。
連邦領域外に出たエンタープライズは、破壊されたコロニー船を発見する。通信に2日間かかる領域で活動をするための許可願いを連邦本部にした後に、エンタープライズはコロニー船を破壊したセレン・スコールという海賊を探し始めるが、途中でレーザーバリアの妨害に遭ったり、見つけたコロニー船を救助しようとして、セレンスコールの罠にハマってパイク艦長たち上陸版がセレン・スコールに囚われたり、エンタープライズがセレン・スコールに制圧されたりした。
制圧されたエンタープライズで勾留を免れたスポック、アスペン、チャペルは、ウーナが設定したセキュリティロックを解除してSOSを発信しようとするが、そのロックがセレン・スコールに奪われてしまう。ドクターであるアスペンがセレン・スコールのリーダーであり、彼女にはある企みがあった。
一方勾留されているパイク艦長たちは、セレン・スコールが一枚岩ではないことに気づき、仲間割れを起こして事態を打開しようと目論む。
感想
今回のエピソードは、第5話に続いてスポックの人間性とバルカン性を問いかける内容になっている。エピソード的には、海賊セレン・スコールに乗っ取られたエンタープライズと、囚われの身になった上陸班の解放がメインのテーマで、それにアスペンという女性医師が実はセレン・スコールのリーダーだったことから、彼女がある狙いを持っていたことが明らかになるのだが、それはスポックの人間性を問う展開へと発展している。
アスペンはエンジェルという名でセレン・スコールのリーダーをしていて、バルカンの囚人拘置所に囚われているあるバルカン人の解放を求めているのだが、そのバルカン人の正体がラストで明かされ、想定外のキャラなので驚く、といった展開になっている。
スポックの人間性を問う話では、セレン・スコールに制圧されたエンタープライズを解放しようと、アスペンがトゥプリングにバルカン人の解放を要求した時に、あえてスポックがトゥプリングの前でチャペルと愛している、という演技をしてチャペルもそれに応えた演技をしてトゥプリングがバルカン人解放の要求を拒否する、というところに現れている。「宇宙大作戦」ではスポックとチャペルの淡い恋の行方も描かれていたので、この前段に当たる本作で演技とはいえ愛し合う格好を見せた二人の今後が気になるところである。
パイク艦長やクルーたちの囚われの身からの解放による作戦も、楽しい雰囲気で、見ていて痛快である。
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