TM NETWORK初のSACD盤「Gift for Fanks」を入手しての感想

一昨年から活動を再開し、今年デビュー40周年を迎えるTM NETWORK。その彼らのアルバムのうち、「Gift for Fanks」と「CAROL」がSACD盤としてリリースされると聞いたのは、2023年12月のことだった。

発売されるのはいいのだが、販売元がソニーミュージックではなく、なんとAV機器関連の情報誌を作成しているステレオサウンド社で、SACD盤を入手するにはステレオサウンド社のオンラインショップで注文を入れるしかなく、一瞬戸惑った。ステレオサウンド社のオンラインショップ以外では予約受付をしていないようなので、話を聞いてから思い切ってステレオサウンド社のオンラインショップに予約を入れた。

2024年1月12日から順次発送とのことだったが、予約を入れたのが早かったこともあり、本日、2枚とも手元に届いた。

幸いなことに僕のAV機器環境は4K UHD Blu-rayのソニーのUBP-X800M2がSACDの再生可能だったのと、昨年購入したPOLK AUDIOのスピーカーがハイレゾ対応だったので、SACD盤のDSD 2.8MHz/1bitの再生はできた。

2枚あるが、今日は「Gift for Fanks」を聞いてみた。このアルバムを聴くのも久しぶりである。TM NETWORKが「Get Wild」でブレイクしてからのコンピレーション盤であり、デビューアルバムから4枚目までのアルバムから選りすぐりの楽曲を選曲している。

試聴したのだが、最初の印象は「音がおとなしい」である。これは別に今回に限ったことではない。SACDにしろ、オンラインのDSFファイルにしろ、ハイレゾ音源を自宅で再生すると、CDの時の騒がしさが消えてしまうので、一聴しておとなしい感じがするのである。

しかし、よく聴くとドラムの音の余韻とか、ボーカルの生々しさが耳に届くようになり、ナチュラルなサウンドに包み込まれる感じがする。僕ももういい年齢なので高音域の聞き取りはできなくなっているので、音が伸びている感じはしないのだが、各楽器の鳴り方はCDより自然に聞こえる。

解説書によると、アルバムの統一感より個々の楽曲のマスターテープの雰囲気を活かしたDSD化をしてほしい、という要望に沿ってエンジニアがDSD化したようなので、確かに楽曲ごとに雰囲気が違って聞こえる。1984-1987年の時代が蘇るかのような響き方である。

今回のSACD盤はCDとのハイブリッド盤なので、SACD再生環境がなくても、CDで雰囲気だけは味わえる。熱狂的ファンならば買って損はないと思うし、僕はいい感じで聞けたなと思っている。「CAROL」はまた別の機会に聞きたい。

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