横浜に引っ越しして、母の死という出来事があったこともあって、割と実家に顔を出す機会が多い。実家にはまだ、10数枚のレーザーディスクやアナログレコードがあるのだが、実は過去に買ったCDも割と実家の僕の部屋に置いてある。
中にはどうしてこのCDを買ったのか? と疑問が湧き出るCDもあったりするが、買った当時は好奇心があったのだろうと思うようにしている。レーザーディスクは、大半が父に捨てられてしまったので、残っているのは少ないのだが、CDはなんとか捨てられずに済んだので、実家に残っているのである。
先日、実家に行った時に自分の部屋で見つけたのは、日向敏文の「いたずら天使」というCDと、村治佳織の「CAVATINA」というCD、坂本龍一の「DISCORD」である。坂本龍一の「DISCORD」は、当時友達に誘われて行ったコンサートのために作ったオーケストラサウンドをCD化したものだから、買った理由はわかるのだが、日向敏文とか村治佳織は、僕の当時の音楽趣味からは外れていた。だから買った理由はよく覚えていない。
ただ、せっかく実家に残っていたのだから、家に持って帰ってホームシアターで聴くかとは思った。CDをわざわざ持って帰ってホームシアターで聞かなくても、Apple TV 4KのApple Musicでロスレスで聞けるのだが、世代的にディスクメディア世代なので、CDで聴きたいなとは思ったのである。
ただ、家に持ち帰っても、聴く時間はなかなか作れなかった。たまたま、昨日の夕方、CD1枚を聴く時間が作れたので、日向敏文の「いたずら天使」を聞いてみた。ホームシアターで普段使うことが少なくてだんだん経年劣化していくレーザーディスクプレイヤーでCDを再生し、AVアンプのサラウンドモードをDOLBY SURROUNDにして聞いてみた。
すると、アンビエントな優しい音楽が部屋中に溢れていい感じなのである。DOLBY SURROUNDモードで聴いているから、パーカッションの音色が頭上から聞こえてきたり、ピアノの音色が後方から聞こえてきたりと、サラウンド効果抜群で、なんか癒しを受けた感覚を覚えた。
日向敏文といえば、CM曲やドラマや映画のBGMを作ったりすることが多い人である。この「いたずら天使」もCMのタイアップ曲が多いとカバーに書かれている。そういう意味では、テレビのCMで気になって買ったのかもしれない。そして、弟さんの日向大介は、僕が追いかけているTM NETWORKのリーダー、小室哲哉と一時期仕事をしている人でもある。この「いたずら天使」でも、実はSynclavierを使って演奏していたりするので、アンビエント風でありながら最先端を行った楽曲だったりもする。
30年ぶりぐらいにCDを聴いて、いい感じのアルバムだったのに驚いているところであるが、こういう発掘系音楽を聴くのも悪くないなと思う。次はどこか時間が作れれば、村治佳織の「CAVATINA」と坂本龍一の「DISCORD」をきちんと聴きたい。坂本龍一の「DISCORD」は、Apple Musicで母が死んだ後に聞いて心を癒した覚えはあるが、CDで改めて聴きたいとは思っている。
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