TM NETWORK「FANKS CRY-MAX」(Blu-ray)

小室哲哉率いるTM NETWORKが「Get Wild」のヒット後に開催した、初の武道館公演がこの「FANKS CRY-MAX」である。今回のBlu-rayは、かつてVHS、レーザーディスク、DVDでリリースされた「FANKS the LIVE 1 FANKS CRY-MAX」がベースになっていて、基本的には編集、曲順は一部を除いて変更がない。なので、「Electric Prophet」は曲の途中がカットされているし、オープニングのイントロがなくていきなり「Get Wild」が入っていたりする。今回のリマスター版の特典は、「Dragon the Festival」と「Nervous」が追加収録されていることだが、残念なことに「Dragon the Festival」は途中からのフェードインで、観客との「マジック・ワード」の掛け合いからスタートする。この部分の盛り上がり方が素晴らしいので、フル収録されていないのは、残念である。「Nervous」も僕個人は初めて見たが、VHSとレーザーディスクで発売当時購入したファンは、抽選で「Nervous」の入ったVHSがもらえたらしいので、そんなにレア映像というわけでもない。画質はBlu-rayになって明るさがはっきりしているのが特徴だが、解像度はDVDと比較してもそんなに差はない。むしろ、圧縮映像の弊害であるブロックノイズが散見される。音質も低域の再現性は薄く、ハイ上がりの音質ではある。ただ、AVアンプのサラウンドモードをDOLBY SURROUNDにすると、音が空間に広がり、結構楽しいところはある。総じて、どうせ再販売するなら、もう少しちゃんと製品化してくれればいいのに、と少し残念に思う出来である。

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