土岐麻子「PASSION BLUE」を聞いての感想

昨日、土岐麻子のニューアルバム「PASSION BLUE」がCD発売と共に、ストリーミング配信でも配信された。CDはまだ聞けてないのだが、Apple Musicでのストリーミング配信は聞けたので、聴いた感想を少し書きたい。まず、今回のアルバムがプロデューサー、トオミヨウとの三度のコラボなのが意外だったが、前々作「PINK」、前作「Safari」と合わせて、シティポップ3部作と銘打たれると、「そう言えば、そうなるかな」と納得してしまう。「PINK」では陽気なポップ、「Safari」では重いトーンのポップときた土岐麻子が、今回の「PASSION BLUE」では変則的な音を出すポップとして完成しているのが、聴きどころである。そして、アルバムタイトルが示すように、「憂鬱な情熱」がテーマのこのアルバムは、歌詞もその意図を多分に含めたものになっていて、なかなか複雑である。それでもポップとして成立しているのは、見事としか言いようがない。アルバム収録時間がわずか41分とアナログレコードにも収録できる長さなのも、この作品のポイントではないかと思う。個人的には3枚、トオミヨウプロデュースだったので、次は別の人を立てて欲しい気もするが、それでもこのアルバムの完成度は高く、評価できるものになっていると思う。このアルバムをテーマにしたツアーも年末年始に予定されているが、今から楽しみである。

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