若干新作映画の公開が始まりつつあるものの、未だ新型コロナウイルスの影響で旧作のリバイバル上映が続く映画館。IMAXシアターではその傾向が強く、今回2008年の大ヒット作、クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」がIMAXでリバイバル上映をしていた。この作品は、僕もDVD、Blu-rayで複数ビデオを所有し、最近4K UHD Blu-rayも買ったばかりだが、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13のIMAXシアターがIMAXレーザーに設備更新したのと、単純に作品を久しぶりにIMAXで再見したかったので、チケットを予約し、劇場に足を伸ばした。この作品は、ヒース・レジャー演じるジョーカーの狂気が映画の話題になっていたが、改めて鑑賞し、ジョーカーの飛びっぷりに映画の凄さを感じるところがあった。また、バットマンが単なる正義のヒーローに収まっておらず、ジョーカーとの対比で、正義とは何か、悪とは何かという疑問を観客に突きつけてくるというのが、作品の出来の良さを感じさせるところである。東京・池袋のグランドシネマサンシャインと、大阪・吹田の109シネマズ・エキスポシティでは、日本初公開の1.43:1のアスペクト比でノーラン監督の意図した画面サイズで上映されているのが大きなポイントだが、ここ福岡のユナイテッド・シネマ キャナルシティ13のIMAXレーザーも4Kの解像度を持っているせいか、1.90:1のアスペクト比でも、臨場感は桁違いである。また、音響効果が優れていて、5.1chサラウンドのはずなのにイマーシヴな音響効果を伴っていて、自宅では再現できないインパクトのある音響効果を提示していた。今回のリバイバル上映では、9月に上映予定のノーラン監督の新作「テネット」の冒頭6分間をIMAXサイズで上映するというおまけ付きで、こちらも期待が持てる。「テネット」は6分だけではどのような展開になるのか、皆目見当もつかないが。7月31日からは同じくノーラン監督の「ダンケルク」もリバイバル上映するそうなので、IMAXファンには嬉しいニュースだろう。
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