あらすじ
ディスカバリーは、銀河系の外に位置し、異星人10-Cとの初接触に備え、異星人がかつて住んでいたと思われる死に絶えた惑星に降り立ち、何か証拠を探して異星人10-Cとの交渉の糸口を見つけようとしていた。使節団の中にはそんな証拠探しより先に直接10-Cに接触して交渉する方が早い、と反対意見を唱える者もいたが、最終的にはバーナム、サルー、カルバー、デトマーが死に絶えた惑星に降り立ち、調査をすることになった。惑星に降り立った4人だったが、なかなか証拠は見つからなかった。そのうちにサルーが久々に死の恐怖を感じ始め、幻覚を見るようになる。その幻覚はサルーだけでなく、カルバーやバーナムにも伝染した。しかし、デトマーだけは幻覚を見なかった。その原因を探しているうちに、惑星に積もった炭化水素のチリが、幻覚を見た三人に影響を及ぼしていたことを発見する。その幻覚は、10-Cが住んでいた頃の惑星が壊滅する際の恐怖を記録した物だった。さらに調査を続けるバーナムたちは、10-Cの子供を保育する部屋に入り込み、そこで愛情を感じ取る。炭化水素を通じて10-Cと接触をする手段を得たことで、バーナムたちは一歩、10-Cとのファースト・コンタクトへの道筋を見つけ、10-Cが住むハイパーフィールドに進路を向ける。その頃、ブックとタルカは重力異常を無力化するための方策を練っていた。そのためにはディスカバリーに張り付いて、一緒にハイパーフィールドに侵入するのが妥当と判断する。しかし、ディスカバリーに張り付くためには、ブックの船をセンサーで検知されないようする必要があり、そのためにはディスカバリーのゾーラの目を誤魔化す必要があった。ゾーラの目を誤魔化すためにはディスカバリーに潜入して、センサーを誤魔化すデバイスをディスカバリーに取り付ける必要があり、二人はディスカバリーに潜入する。そして、ブックは使節団の中で10-Cとの接触を急ぐべきと主張する地球人と接触し、自身の作戦を話すことで使節団を巻き込んでいく。タルカも警備が手薄な機関室に潜入してデバイスを取り付けようとするが、リノに見つかってしまう。
感想
シーズン4も後3話というところで、重力異常を生み出した異星人10-Cとのファースト・コンタクトに備え、バーナムたちが10-Cがかつて住んでいた死に絶えた惑星に降り立ち、接触の糸口を探る、というのが本エピソードのメインの話である。スター・トレックにおける異星人とのファースト・コンタクトは大抵は武力抗争にはならず、平和的に進んでいく物であるが、このエピソードでもその方向に物語が進みつつあるかのような展開が繰り広げられていく。特に10-Cが残していった炭化水素が感情を異星人に伝えるという展開は、ユニークな物であり、興味深かった。このエピソードでは、脇役キャラにすぎないデトマーが結構活躍していて、印象深い。シーズン4では、度々脇役キャラがメインの活躍を見せるエピソードが多いが、このエピソードでもそれを印象付けるものがあった。その一方でブックとタルカが重力異常の動力源を無効化するために暗躍する展開も同時進行で進み、しかもラストで予想外の展開になっているのは、クライマックスでどういうオチをつけるのか、気になってしまう。残り2話でどう問題を解決していくのか、興味は尽きない。
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