スター・トレック:ピカード 第3シーズン第7話「支配」

あらすじ

連邦の追跡を逃れたタイタンは、セブンのヴォイジャー時代の仲間であるトゥヴォックに連絡を取り、ライカーの行方などを聞き出そうとするが、実はトゥヴォックも可変種に入れ替わっており、連邦への信頼は薄らぐばかりだった。デイストロームから取り戻したデータの精神だけを蘇らせて、ピカードはデイストロームから盗み出された自身の死体が、可変種によってどのような目的で使用されるのか、聞き出そうとする。その結果、ジャックのDNAとピカードの死体から完全なるピカードのコピーが作り出され、連邦のフロンティア・デーで可変種が何かを企んでいることが判明する。ライカーは連邦には拉致されず、シュライクの中にいることが判明したので、ピカードは逆にヴァーディクを捕らえ、可変種の真の目的を探り出そうと罠を張る。シュライクとヴァーディクは連邦の船と交戦し大破したタイタンを見つけ出し、タイタンに乗船するが、それはピカードの仕掛けた罠であって、ジャックとラフォージの娘シドニーがヴァーディクの手下をフォースフィールドで閉じ込め、ヴァーディクもフォースフィールドの中に閉じ込めることに成功する。ピカードはヴァーディクから企みについて聞き出そうとするが、ヴァーディクは、ドミニオン戦争時に連邦から受けた拷問について話をし、連邦に対する復讐を誓っていて、ヴァーディクの姿格好は拷問をしていた連邦の科学者の姿をそのままコピーしたものだった。ヴァーディクの手下をフォースフィールドに閉じ込めたジャックとシドニーだったが、二人もフォースフィールドに閉じ込められてしまった。ラフォージは転送で二人を救出しようとするが、データの体をローアが乗っ取ってしまい、ローアはタイタンのコントロールを支配しようとして、ラフォージは二人を救出できないばかりか、タイタンを危機に晒してしまう。そして、ヴァーディクとその手下はフォースフィールドから解放され、タイタン制圧を図る。

感想

物語は後半に入り、いよいよ展開が急になってきているが、前話で判明したジャックが見る幻覚の原因がピカードの抱える疾患であるイルモディック症候群のためだけでなく、まだ何か可変種と関係ありそうな要素を残している感じで、それが何かはまだわからないところが、問題の本質にあるような感じである。物語途中でヴァーディクの手下に襲われたシドニーを助けるために、シドニーの体をコントロールするジャックの姿は、何かまだ真相が隠されているなと思っている。一方、デイストロームから取り戻したデータの体は、物語の中核でローアによって支配され、タイタン自体がピンチに陥るという展開が繰り広げられており、ここのラフォージとローアのやり取りは見どころの一つである。ヴァーディクがピカードに語る連邦の残忍さは、「スター・トレック:ディープ・スペース・ナイン」でもしばしば語られていたことではあるが、その本質はやはり理想の組織であるはずの連邦にも闇の部分があるというダークな展開がスター・トレックの世界観に影響を及ぼしているからだと思う。物語冒頭で、「スター・トレック:ヴォイジャー」の主要キャラであるトゥヴォックが再登場し、「まさかこのキャラまで登場するとは」と思ったものだが、トゥヴォック自体が可変種に乗っ取られているという設定なので、ピカードたちの助けにならないところが残念。でも、残り3話で同話を完結させるのか、かなり気になるところである。ライカーもまだ救出できていないし。

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