レビューの詳細は、AIR/エア(4K UHD/Amazon Prime Video)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。2023年4月の半ばに劇場公開しているな、と思ったらそのわずか1ヶ月後にAmazon Prime Videoで見放題配信と聞いて、これは見なければ、と思って視聴した次第である。制作会社がAmazon Studiosなので、どうも劇場公開は配信の宣伝のために行った感はある。Amazon Studios制作なので、日本のAmazon Prime Videoでは珍しく4K/HDR/DOLBY ATMOSという配信では最強の仕様で配信されている。
映画は実話に基づく内容で、世界的スターであるバスケットボール選手であるマイケル・ジョーダンが履くナイキのシューズ、「エア・ジョーダン」の誕生秘話と、その時期経営不振に陥っていたナイキがどのようにマイケル・ジョーダンと契約を結び、経営を立て直していくかを描いたサクセス・ストーリーである。主役をマット・デイモンが演じ、ナイキのCEOをベン・アフレックが演じると共に監督も兼任し、さわやかな成功物語として成立している。
僕自身はスポーツにはあまり興味はなく、マイケル・ジョーダンもバスケットボール選手として名前を知っている程度の知識しかなかったが、この実話をベースにした映画を見ると、事実は小説より奇なり、という諺を地で行くような展開にワクワクさせられるものがあった。
また、1984年当時の映像や楽曲がふんだんに流されるので、多感な時期を過ごした僕的にも懐メロ的な展開になっており、安心して物語を見ることができる内容になっている。実話がベースであり、ナイキといえば一大ブランドとしてシューズ界で名を馳せているので、1984年当時の経営傾き状態からどう立て直すのかという課題を描いた本作は、かなり興味深い。
映像は4K/HDR10で配信されていて、4Kならではの高精細な映像は、視聴者を映画の世界に没入させる効果を挙げている。ただ、HDRの効果は出ているとは思えず、どことなる色彩も抜けているような感覚で、多少違和感は感じた。
音響もAmazonにしては珍しくDOLBY ATMOSで配信されていて、イマーシヴ効果はそれなりにあるかなと思っている。ドラマがナイキ社内で展開されることが多いので、環境音とかのサラウンド効果を発揮する場面が少ないのだが、BGM自体は視聴者を取り巻くようにオブジェクトが配置されているし、屋外シーンではちゃんと三次元サラウンドの効果を出しているので、物語に没入させる仕掛けはあると思う。
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