映画「ハート・オブ・ストーン」(Apple TV 4K/Netflix/DOLBY VISION)

レビューの詳細は、ハート・オブ・ストーン(DOLBY VISION/Netflix)|Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。

「ワンダー・ウーマン」で一躍人気俳優になったガル・ガドットが主演のスパイ・アクション物ということで期待して見たのであるが、そんなに出来の良くないスパイ・アクション物だった。ホームシアターの4KテレビとDOLBY ATMOS構成のスピーカーとAVアンプで見たのでアクションシーンそのものはそれなりに楽しめるのだが、そもそもストーリー自体は出来が良くない。主人公であるストーンのバックグラウンドがほとんど描かれていないので、彼女がマシーンのような存在になっていて感情移入できず、単にアクションの数々を見ているだけの状態になってしまっているのが、そもそもの作品の出来の悪さになっていると思う。

また、ヴィランの描き方も中途半端であり、ヴィランらしくないのでこのヴィランを倒さないと世界を救えない、というような印象を持ちにくく、華がないと言ってもいいかもしれない。

主人公ストーンの所属する秘密組織チャーターとそのチャーターの行動指針になるAI、ハートの存在も大袈裟であり、SFチックなようで実際はリアリティがないので、物語がリアルに感じられないところがあり、総じてドラマとしては出来が悪い。Netflixオリジナルの映画はだいたい出来が良くない作品が多いが、この「ハート・オブ・ストーン」もその類である。

ただ、画質・音響に関して言えば素晴らしい出来であり、4K/DOLBY VISIONによる高精細の映像と鮮やかな色彩、DOLBY ATMOSによるイマーシヴ・サラウンドの効果は褒めてもいいと思う。この面だけで見たら褒められる内容であると言える。

総じて、2時間という上映時間の間、素晴らしい映像と音響で派手なアクションだけを楽しめる映画であり、ドラマ性を求めてはいけない作品であると言える。

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