アガサ・オール・アロング シーズン1第9話「乙女 母 老婆」(Disney+)

あらすじ

時代は1750年に遡る。アガサは何もしていないのに子供を孕っていた。しかし、そのアガサの前にリオが現れる。リオが死を導こうとしていたのは、アガサが孕っていた子供だった。アガサは孕っていた子供を死に導かないで、とリオに懇願し、リオはアガサに時間の猶予を与える。そして、アガサは子供を産む。子供はニコラスと名付けた。

アガサとニコラスは、魔女の道のバラッドを呼び水にして、多くの魔女たちを誘き寄せ、魔女の道へアガサが導くと勘違いさせた。実際は魔女の道などなく、アガサが他の魔女の魔力を奪い取って殺すために使っていただけだった。

そんなある日、リオがニコラスの前に現れ、死へと導いていった。ショックに陥るアガサだった。そこから物語は現代に戻り、ビリーことウイリアムが自室で魔女の道で見た数々のアイテムが自室に飾られていることから、悟った。そのビリーの前に死んだはずのアガサが幽霊となって現れる。

実は魔女の道を開いたのはアガサと魔女軍団が魔女の道のバラッドを歌ったからではなく、ビリーが自分の経験から自ら魔女の道を生み出していたのである。魔女の道で死んでいったアリスやリリアたちのことを思い、彼女たちを死に追いやったと自分を責めるビリーだったが、幽霊になったアガサは「一人だけ助けた」と言い放つ。

確かに、最後の試練で姿を消したジェンだけは生きてウエスト・ビューの郊外の地面から這い出し、魔力を回復させてどこかに飛んでいった。

幽霊になったアガサを抹殺しようと、ビリーは魔術を使う。しかし、アガサはビリーが持っていたアガサの持ち物を幽霊にも関わらず取り戻す。アガサを抹殺できないと悟ったビリーだったが、幽霊のままのアガサとトミーを探す旅に出る。

感想

「アガサ・オール・アロング」の最終回は、冒頭から意表をつく1750年の時代に戻っての話になるので、前話の続きはどう展開するのか、かなり気を揉んだが、実は1750年の時代からアガサが何をやってきたかを描くことで、このシーズン全てで謎だった部分を全部解明させている展開になっている。

当然、前話のラストでビリーが「僕だった」と叫んだ謎の言葉の真相も最終回で詳細に解明しているので、クライマックスも腹落ちしていて、納得のいく展開である。

しかし、ビリーの力がそんなにすごいものとは、この最終回に至るまで実感がわかなかったが、ワンダの息子なのでそういう力は持っているのは、納得できる話ではある。

そして、ラストはそういう終わり方するか、という展開なので、まだまだ続きを描こうとすればできそうな内容にはなっている。

「ワンダヴィジョン」のスピンオフ作品である「アガサ・オール・アロング」ではあるが、もちろん「ワンダヴィジョン」を見ていることが前提の話ではあるものの、独立した魔女の話として見てもそれなりに面白い。最初はあまり乗り気ではなかった視聴も、回を追うごとに引き込まれていく感覚を覚えた。

最終回は自然光での撮影が多いせいもあって、4K/DOLBY VISIONの映像はあまりに美しく、高精細な映像を提供していた。そして、DOLBY ATMOSのサラウンドも最終回らしく派手な鳴り方をしていたと思う。

日本ではあまり話題になっていない「アガサ・オール・アロング」ではあるが、アメリカでは評判いいようだし、一見の価値はあると思う。

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