去年末から気になっていた配信サービスがある。やたらと映画館とのコラボで有名なU-NEXTである。ハリウッドの映画会社はコロナ禍を機に次々と独自の配信サービスを展開し始めたが、Warner Bros. Discoveryは「max」という配信サービスを運営している。その日本展開がどうなるのか注目していたところ、U-NEXTと提携し、U-NEXT内でサービスを提供するという発表があった。
しかし、U-NEXTは月額料金が高いことに加え、maxの提供範囲がどこまでなのか不明だったため、すぐに加入には踏み切れなかった。ただ、クリント・イーストウッドの新作映画『陪審員2番』が劇場公開されず、U-NEXT独占配信となるというニュースを聞いてから、加入に向けて心が揺れ始めた。
すでにAmazonプライムビデオ、Netflix、Disney+、Paramount+、Apple TV+と数多くの配信サービスに加入しているが、正直なところ、すべてを見こなせているわけではない。配信サービスの加入過多に加え、数百枚に及ぶ輸入盤Blu-rayの未視聴もあり、配信に限定して映画を楽しむことができないのが現状である。その中でもParamount+とApple TV+は現状、ほとんど利用していない。そうした状況で、さらにU-NEXTに入るべきかどうか、迷いはあった。
それでも気になったので、昨晩ついに加入してみた。1か月の無料お試し期間があるため、実際に試してみようと思ったのだ。また、ネット上ではApple TV 4Kでは2chステレオでしか再生できないとの情報を見かけたため、それが本当かどうか確認する目的もあった。
昨晩から今朝にかけて、Apple TV 4Kと4Kテレビ(Panasonic TH-55LX950内蔵のU-NEXTアプリ)でテストを行った。その結果、Apple TV 4KとTH-55LX950のどちらもOSの関係でアプリがサラウンド再生に対応しておらず、2chステレオでしか出力できないことが判明した。そもそもアプリ内に音声設定の項目がなく、ステレオからサラウンドに切り替えることすらできない仕様となっていた。
さらに分かったこととして、Apple TV 4Kでは画質がHD止まりであるという事実がある。Apple TV 4K自体は4K出力に対応しているにもかかわらず、U-NEXTアプリではHDまでしか出力されない仕様になっていた。一方、TH-55LX950では4K出力が可能だが、4K対応のコンテンツはあまり充実していない印象を受けた。
U-NEXTのヘルプページをよく読んでみると、4K/DOLBY VISION/DOLBY ATMOSの最高品質で視聴するには、コンテンツにもよるがAndroid OSのデバイスが必要とされている。手軽に対応できるデバイスとしては、AmazonのFire TV Stick 4Kが推奨されており、それを入手してセットアップするのが最適な選択肢のようだった。かなり迷ったが、ちょうどセール中だったため、AmazonでFire TV Stick 4Kを注文した。明日以降には届くだろう。
正直なところ、まだ多数の未視聴の輸入盤Blu-rayを抱えており、今後も買い足したい作品がある。しかし、最近の円安の影響で輸入盤Blu-rayの価格が高騰しており、配信サービスで代用できるならば、そちらを活用したいという思いもある。ハリウッドの映画会社のうち、配信サービスを提供していないSONYとLionsgateを除けば、Universal以外は日本国内で何らかのサービスを展開している。そのため、映画視聴の手段として配信サービスにシフトするのも悪くないと感じ始めている。
もっとも、配信サービスごとにコンテンツの質や量にはばらつきがある。しかし、日本国内でも輸入盤Blu-rayを購入せずに配信でホームシアターを楽しめる環境が整いつつあるため、しばらくはU-NEXTを試してみるつもりだ。とりあえず、今月いっぱいは無料視聴が可能なので、Fire TV Stick 4Kが届き次第、来週以降に何かU-NEXTの作品を観てみようと思う。おそらく『陪審員2番』から試すことになるだろう。
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