スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド シーズン3第6話「自分の尾を食べたセレット」(Paramount+/Amazon Prime Video)

あらすじ

ジェームズ・カークが勤務するファラガットは、惑星の調査をしていた。惑星に上陸しないで調査を続けるヴレル艦長に対し、カークは「上陸して調査しましょう」と提案するが、却下される。

その調査していた惑星が突然爆発してしまい、木っ端微塵になる。ファラガットも損傷を負い、救難信号を発信する。ファラガットのセンサーによれば、何か巨大な船が重力ビームを惑星に発射したために、惑星が破壊されたとわかる。

ファラガットの救難信号を受けて、エンタープライズが救助に駆けつける。エンタープライズのクルーがファラガットに乗り込み、救助を開始するが、2隻の船の前にスカベンジャーと呼ばれる巨大な船が出現し、エンタープライズはその船に飲み込まれてしまう。

ファラガットに乗り移ったエンタープライズのクルーと、ヴレル艦長が負傷したために代理艦長になったカークは、スカベンジャーの正体を調べ、彼らの目的を探る。スカベンジャーは異星人の船や惑星からエネルギーや武器を回収し、自分たちのものにしてしまっていた。そして、スカベンジャーの次の狙いはエネルギーが豊富にあるサリバンという惑星だった。代理艦長になったカークに迷いが生まれるが、カークはサリバンとエンタープライズを救うため、スコットに無理を言ってファラガットをワープできるようにして、スカベンジャーの航路の先回りをする。

スカベンジャーに飲み込まれたエンタープライズは航行不能に陥っていて、船内通信も死んでいた。そして、スカベンジャーの乗組員たちが、エンタープライズに侵入する。パイクたちは防戦をするのだが、フェイザーは通用しなかった。

感想

今回のエピソードは、ファラガットの副長であるジェームズ・カークがメインで活躍する話である。偶然とはいえ、危機に陥ったファラガットの救助に乗り込んできたエンタープライズのクルーは、「宇宙大作戦」でカークの部下になるスポック、ウフーラ、スコット、チャペルという面々なので、「宇宙大作戦」を彷彿とさせる展開が待ち受けている。それでも代理艦長になったカークの直感に頼った行動が迷いを生じさせるというのは、「宇宙大作戦」で描かれるカークそのものなので、親近感が湧く。

カークやパイクの前に立ちはだかるスカベンジャーという巨大な船の存在は、一見すると「新スター・トレック:ザ・ネクスト・ジェネレーション」に登場し、人気を博したボーグのような存在に見える。他種族の武器やエネルキーを吸収、同化するし、連邦の船の攻撃を物ともしない存在なので、ボーグっぽく見える。ただ、今回のエピソードではボークとの関連性は特に言及されていない。スカベンジャーの正体はラストでわかるが、想定外のオチでびっくりする。

スカベンジャーに囚われたエンタープライズは、船内の通信も死んでしまうが、ペリアの機転により、これまた想定外の展開で通信が復旧する。ペリアが長寿だという設定も生かされていて、まさか1980年代には当たり前に存在していた固定電話が船内の通信システムとして使われるというのは盲点だった。固定電話だと有線なので、障害に強いという言われれば確かに、とうなづける展開だった。

今回のエピソードは、2chステレオ音声と5.1chサラウンド音声を選択できたので、5.1chサラウンドで楽しんだが、臨場感にあふれていて、魅力的だった。

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