レビューの詳細は、『ウォーフェア 戦地最前線』4K UHD Blu-ray(輸入盤)レビュー|BGMを捨て、記憶だけで戦場を再現する。敵が見えない恐怖と“痛みの持続”が刺さる体験型リアル戦争映画【Dolby Vision / Dolby Atmos】を参照のこと。
「ウォーフェア 戦地最前線」が日本で劇場公開されたのは2026年1月のことである。劇場公開にあたり、レビューがいくつかニュースサイトで掲載されていたのであるが、その中の一つの記事で、「この映画はDolby Atmosで音響が制作されていて、戦場の音を生々しく再現するのが目的の作品なので、Dolby Atmos対応の映画館で見るのが理想的」といったようなことが書かれていた。
その記事を読んで、横浜にあるT・ジョイ横浜のDolby Cinemaで「ウォーフェア 戦地最前線」を見ようかとも思ったのだが、横浜駅まで出かける気力がなく、結局輸入盤4K UHD Blu-rayをショップで注文して、自宅のDolby Atmos環境で見ることにしてしまった。
4K UHD Blu-rayは2月ぐらいには届いていたのだが、今日、見る気になったので視聴した次第である。
肝心のDolby Atmosであるが、劇場用の設定とホームシアター用の設定が異なることに目を瞑れば、驚異的な音場感を構築している。映画そのものが冒頭とエンドクレジット以外BGMが鳴らない設計になっているのもあるが、ずっと映画は各シーンの演出に合わせた音が視聴者の周囲で鳴り続ける仕様なので、視聴者は戦場に送り込まれたような感覚に陥る。
ドラマ性を排除して、共同監督を務めたレイ・メンドーサがイラク戦争で実際に体験したことをそのまま映像化しているため、ドラマを見ている感覚ではなく、ドキュメンタリー的でありながら視聴者が戦場にいるかのような感覚を受ける作りになっている。
視聴者の周囲に360度にオブジェクトが配置され、様々な音が鳴り響くので、臨場感は相当高い。銃撃シーンも意識的にサブウーハーを鳴らせる仕掛けを作っているので、かなり怖い演出である。
戦争映画だとヒロイックな部分がなきにしもあらずだが、この映画はそれを排除している。主人公側で負傷者が出ると、負傷者は延々と痛めき続けるし、主人公側が篭っている敷地の前には延々と千切れた主人公側の負傷した隊員の足が転がっていたりする。
そういう意味では、戦争のリアルさをとことん追求した映画が、この「ウォーフェア 戦地最前線」ではないかと思う。戦争映画の傑作である「プライベート・ライアン」の冒頭30分の戦闘シーンに匹敵する恐怖感を視聴者に与える仕掛けになっている。
映画館のDolby Atmosで鑑賞したらどういう感想を持ったかはわからないが、ホームシアターでの鑑賞以上に強烈な印象を残す作品になっていると考えられる。もし、ホームシアターでこの作品を見るのであれば、Dolby Atmosのサウンドトラックかどうかを確認してからの方がいい。日本でBlu-ray化されるかわからないし、配信だとDolby Digital 5.1chにダウンミックスされる可能性が高い。

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