映画「ロスト・イン・トランスレーション」(輸入盤Blu-ray UK)

 レビューの詳細は、Lost In Translation(Blu-ray UK)/ロスト・イン・トランスレーション/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。町山智浩と柳下毅一郎のコンビ、ファビュラス・バーカー・ボーイズの「映画欠席裁判」で槍玉に上がっていたのが、この「ロスト・イン・トランスレーション」で、この二人は結構この映画についてツッコミを入れていた。一方僕はこの映画の監督であるソフィア・コッポラの「オン・ザ・ロック」をApple TV+で見て、この「ロスト・イン・トランスレーション」に関心を持つようになった。イギリスの小売店Zavviで他の映画の4K UHD Blu-rayを買うときに、検索したらこの「ロスト・イン・トランスレーション」もBlu-rayが売っていたので注文し、今日鑑賞したわけである。見た内容は、町山智浩と柳下毅一郎のツッコミとは別にいい映画だなと感じる部分が多々あったと思う。東京にCMの撮影で来たボブと写真家の夫に同伴して東京にいるシャーロットが、お互い孤独感を感じ、二人が出会ったことで孤独感が癒されていく様は、ラブ・ストーリーとまでいかないものの、人とのコミュニティを描いた佳作であると感じている。ドラマティックな要素はほとんどなく、淡々と物語を進めていくのだが、それが妙にリアルに感じるところである。エンドクレジット中に流れ、劇中でも流れるはっぴいえんどの「風をあつめて」が、妙に印象に残り、作品のトーンを決めている楽曲のように感じる。映像はHDなのだが、圧縮方式がVC-1と、初期のBlu-rayの方式なので、明るいシーンは鮮明なのだが、暗いシーンでは結構ノイズが乗り、水彩画的描写になってしまうところは残念である。音響はdts-HD MA 5.1chで、東京の喧騒感が周囲に広がる感触がなかなかいいかと思う。イギリス版でジャケットではリージョンB固定となっているが、実際にはリージョンAのプレイヤーでも再生可能だったので、リージョンコードはA,Bは設定されているようである。

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