下川裕治、仲村清司編著「沖縄県謎解き散歩」新人物文庫

旅行作家の下川裕治と、ウチナーンチュ二世の仲村清司という沖縄ブームを巻き起こした人たちが、これまで書いてきた沖縄の文化や食だけにとどまらず、歴史や風習、自然についてまで言及した本が、この「沖縄県謎解き散歩」である。実は、この本、日本の各都道府県の「謎解き散歩シリーズ」の1冊として刊行されているので、その他の沖縄紹介本とは違い、ある程度フォーマットは決まっているものと思われる。それでも、沖縄ブームに乗り、この両名の著書をいろいろ読んできた僕としても、改めて沖縄について学ぶところが多々あり、内容的には興味深いところがある。特に歴史については、沖縄ブームの中では、あまり語られていなかったように思うので、その辺に突っ込んだ記述があるところは、知識を得た気分になってくる。すでに他の本で紹介されていた内容が簡潔に再紹介されている部分もあるが、それは沖縄初心者にとっては、親切な内容だと言う言い方もできる。沖縄について勉強するには適切な本であると思う。