機動戦士ガンダム 第38話「再会、シャアとセイラ」

マ・クベが倒された後、シャアはララァを無事にザンジバルに収容されるために、ゲルググでガンダムに戦いを挑む。しかしニュータイプとして発現し始めたアムロにとっては、シャアは敵ではない状態になりつつあった。ゲルググをやられ、ダミーの爆発でアムロを欺いたシャアは、ザンジバルに帰投しようとする。しかしその途中、アムロの捜索に出たホワイト・ベースのセイラは、シャアと再会する。セイラは兄であるシャアに野望を止めるよう諭すが、シャアは逆にセイラに連邦から抜けるよう指示を出す。そして、シャアとセイラは別れる羽目になった。

物語としては急速にアムロがニュータイプとして発現しつつあるというのと、シャアとセイラの関係を深く掘り下げた回になっている。これまでもセイラの行動から、シャアがセイラの兄であると言うことは分かっていたが、今回のエピソードで、シャアとセイラがジオンを創設したジオン・ズム・ダイクンの実の子供であるということ、ジオンがどうもザビ家に暗殺されたらしいということ、それからランバ・ラルの父であるジンバ・ラルに育てられたことなど、それまで謎だったバックグラウンドがはっきりしてきた。そしてシャアの野望自体が、ザビ家打倒だけでなく、人類の進化を求めていることも明らかになった。もっとも後者の方は後々のシリーズで、絶望に変わっていくのだが。そうした状態で、兄妹が戦うというシチュエーションが今後見られるのは、結構レベル高いと思う。

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