スティーヴン・キングと言えばモダンホラーの大家である。その中でもとりわけ話が長いのがこの「ザ・スタンド」。1978年と初期の作品だが、日本語翻訳されているのは完全版と呼ばれる元々構想されていたバージョンで、1990年に再刊されている。物語は第1巻では、厄災が訪れ始めるところが徐々に描かれている。数名の主役格のキャラの日常を執拗に描きながら、軍が密かに開発していた細菌兵器がとあるミスから外部に漏れだし、一般市民に次々と感染。次第に国家機能が不全になっていく様が描かれている。物語としてはまだまだ序盤で、この後どう展開するのか、予測がつかない。主役格のキャラは一様に病気にかからずにいて、それがどう物語を転がしていくのか、関心を引く。全5巻で1巻あたり500ページ近くあるので、読み応えはある。
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