超新星の誕生に立ち会ったヴォイジャーは、突然Qの訪問を受ける。Qはジェインウェイに「子供を作ろう」と提案するのだが、その気のないジェインウェイは拒絶する。そのうちにレディQまでが登場してきて、Qの目論見が明らかになってくるが、それはQ連続体の存続に関わる問題だった。
「新スター・トレック ザ・ネクスト・ジェネレーション」では神の如き力を振るい、人間というものに興味を抱くという設定だったQだが、ヴォイジャーではその立ち位置が変わってきていると思う。第2シーズンでは自殺をしたがるQが出てきたが、今エピソードではなんとQ連続体の内戦という神の如き力を持つ種族にしては原始的な手法で問題を解決しようとする姿を描いている。Qのエピソードは面白い話が多いが、それはたいてい神のような力を持つ進化した生命体が、人間に対して向きあうことで人間とは何かという問い掛けをしているところに面白みがあったと思う。それがヴォイジャーの場合、人間よりランクの低い種族として描かれているかのような気がする。もちろん力の使い方はそれまでと変わらないのだが、Q連続体が抱える問題は、人間のそれと比べても退化している印象が強く、TNGとは描き方が違っていると言わざるをえない。これはストーリー上若干無理があるのを承知で出演させているからだという気がする。視聴率的に苦戦していたヴォイジャーは、人気回復のためにTNGで培ったキャラクターを出さざるを得なかったのではないかと思う。それは後半に行くにつれて顕著になってくる。シリーズが長いゆえの策といえよう。
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