昨日の夕方、Yahoo!ニュースを見ていて驚いたのが、ロック歌手の矢沢永吉がデビュー50周年記念全国ツアーの中で、18日に開催予定だった福岡PayPayドームでの公演を、台風14号が福岡に接近中で安全性が担保できない中、開催を強行したことだった。
昨日、18日は台風14号が福岡に接近中で、福岡で開催予定だったライブが軒並み中止に追い込まれている。もちろん、観客の安全性を考えてのことであり、当然の判断だと思う。僕も18日は中洲ジャズの生演奏を楽しみにしていたのであるが、残念なことに屋外でのライブは中止になってしまった。もっとも中洲ジャズは急遽YouTubeでの配信ライブを公開したので、溜飲を下げたのではあるが。
しかし、台風14号が接近中で、JRや西鉄、西鉄バスが軒並み運休し、交通機関を確保できないとわかっているのにも関わらず、「PayPayドームは屋内で風雨に耐えうる」とか「ファンから開催してほしいというメールが多数寄せられた」という理由で開催するのは、無責任だと思う。実際、ライブが終わった19時には福岡市地下鉄も運休しており、帰宅の足がなくなっていたのである。ニュースによれば、タクシーの乗り場には長蛇の列ができたとか、徒歩で帰宅した、という話も伝わってくる。
ファンも地元福岡だけでなく、首都圏や関西圏、地方からの追っかけ組が多いのだろうということは推測はつく。追っかけ組からしたら、台風が来ようが槍が降ろうが「開催してほしい」というのは決まりきっている。それを踏まえてもライブ開催中止を判断すべきではなかったかと思う。幸い、ライブが終わった19時あたりの福岡の天気は予想よりは風雨が激しくはなかったので、観客も被害を受けなかったが、公共交通機関が動いていないのだから、自分の足でホテルなり家になり帰るしかない。
ファンの声としては、「満足です」という声が多かったようだし、観客席もほぼ満席だったようだが、こんなリスクの高い状況でライブを強行したという事実は、矢沢永吉のリスクマネージメントが低いとも言えるし、ファンの意識も低いと言わざるを得ない。また、この事例を作ってしまったことで、今後もこういう事態が発生する可能性はある。
僕は矢沢永吉のファンではないから、ファンの人が無事で「満足です」と言うのであれば、それ以上ツッコミを入れられないが、個人的にはおかしいと言わざるを得ない。他のアーティストたちやイベントの開催に悪影響を及ぼさないことを祈るばかりである。
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