レビューの詳細は、The Virgin Suicides(4K UHD Blu-ray/CRITERION)/ヴァージン・スーサイズ/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」等で知られる監督、フランシス・フォード・コッポラの実の娘であるソフィア・コッポラの監督デビュー作であり、脚本も担当している作品が、この「ヴァージン・スーサイズ」である。ソフィア・コッポラは脚本も担当しているが、オリジナル脚本ではなく、原作小説が存在するので、脚色と言った方が正しいと思う。
物語は、ミステリアスな5人の姉妹の死生観について、さまざまなエピソードを重ねながら描いていくもので、最初に5人の娘の一人であるシシリアが自殺未遂を起こしたところからスタートし、結局シシリアは再度自殺を図って、今度は本当に死んでしまうところから、残された4人の姉妹の死生観について、微妙なバランスのもと、描き切っていく、というものである。
ソフィア・コッポラの作品は2,3作品見ているので、派手な映画ではなく、アート系の映画であると思っていたが、この監督デビュー作を見ると、それがモロに出ている感じである。でも、それが出来のいい作品であるので、見ていて「次はどう展開していくのだろう」と関心を持ち続けて観ることが出来、作品を見終わっての個人的評価は割と高めの評価になる。
映像は4K/HDR10で収録されていて、4Kならではの高精細な映像が堪能できるが、色彩に関して言えば、監督の意図により意図的に偏った色調をしているので、ナチュラルな色調にはなっていない。そこをどう評価するかは分かれると思う。
音響はdts-HD MA 5.1chサラウンドで収録されているが、この効果が非常に大きい。環境音が観客の周囲を取り巻き、映画への没入感を高める効果を発揮している。EXOFIELD THEATERでdts Neural:Xモードで視聴したが、5.1chサラウンドが7.1.4chサラウンドになったかのような効果を発揮している。
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